先祖探偵 (角川春樹事務所) [Kindle]

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  • 前回読んだ『取引の番人』に続き今回も一気読みだった。

    先祖を探す、という依頼を受ける一方で自分自身のルーツも探している風子。
    風子が引き受ける案件を読んでいくと、先祖ってそんなところまで辿れるのか⁉︎と驚くとともに、賛否はあるが、日本の戸籍制度があればこそだということが分かる。
    また地方郷土史に詳しい人物がいるというのも、すごいことだなあと思いつつ、こういった地味な活動は過疎が進むにつれ、だんだんと途絶えていってしまうのではないかと危惧もする。

    無戸籍というのも最近よく社会問題として取り上げられているが、作品を通して、多様化が進む中でこの戸籍制度がそのままの形で続けられることへの疑問も投げかけているように感じる。

    2022.6netgalleyにて読了

  • 作者のいままでの作品の中では一番好き。

  • 先祖探偵、良く広告で見かける「あなたの
    ルーツ」お手軽料金でというやつだが、個
    別の物語(ドラマ)のなかに主人公の出自を
    求める目的を叶えるヒントが現れる

  • 良かった
    依頼人の家系を辿ることを生業とする邑楽。捨て子である自分自身の出自が不明という因果。
    依頼人にまつわるエピソードの中に邑楽の過去を匂わせる文章が入っている。
    最後は邑楽の出自が明らかになる。無戸籍の依頼人の出自を調べる過程で自身につきまとう探偵の存在に気付く。そこから話が進み、母親を知る人物に出会う。
    邑楽の母親は無戸籍の人で色々苦労をしてきた。捨て子であれば戸籍を取得できることを知り、なくなく邑楽を捨て、自分は故郷の沖縄へ帰った。数年前に亡くなっていたものお、母親が自分を捨てた理由を理解する。

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著者プロフィール

一九九一年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第十九回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、二〇二一年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』などがある。

「2023年 『帆立の詫び状 てんやわんや編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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