このゴミは収集できません (角川文庫) [Kindle]

  • KADOKAWA (2022年11月22日発売)
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本 ・電子書籍 (182ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 職場でESGを考える時に見つけたお名前。
    Xの投稿が面白く、同時に役に立ったので読んでみた。

    下手な環境問題とかの本を読むより余程良い。

    もちろん、環境問題にはエネルギーだとか他の問題もあるので、この本だけで知るには無理があるが、日常生活において最も効果的なのはゴミの分別なのだから、その先の事を考えるにあたり、読むべき一冊だった。

    話は変わるが、著者のご子息が、「大きくなったら、ゴミ清掃員とあと何やろっかな」と言っている一文を見て、涙が出そうになった。

    世の中はそういう仕事で回っているのだ。

    たとえ誰に何と言われようと、自分の目の前の仕事に集中すべきだと改めて決意させられた。

  • とても読みやすい文章。ゴミ収集の話からも色々なことに気がつけてて、きっと滝沢さんって頭いいんだろうなーと思う。
    でもそんな頭のいい人でも芸人だけでは食べていけないっていうんだから、芸人って厳しい世界なのねーと思いつつ、芸人だけで食べていけなかったからゴミ収集の仕事を始めて、こうして多くの人にゴミのことをアピールしてくれてると思えば、私としてはゴミ収集の仕事してくれてこうして私たちに情報提供してくれてありがとうって思う。
    ただゴミの収集の話だけじゃなく、未来のゴミ問題まで問題提起までしてるのすごい。
    滝沢ジュニアが大きくなったらゴミ収集とあとなんの仕事しようかなーって話してたエピソードが好き。
    あとイラストもよかった。

  • 滝沢さん文章上手いな。奥さんが描いた漫画も良かったけど、こっちの方が良さが出てるかも。タナカリヨウスケさんのイラストもかわいい。

    芸人兼ゴミ清掃員の二足の草鞋で生活する中で出会った変わったゴミや清掃員仲間の珍エピソードを綴ったエッセイ…と思いきや、けっこう真面目な本だった!

    ゴミの出し方に人間性が出るっていうのはその通りで、気持ちに余裕がある時は丁寧に分別して出すけど、荒んでる時はテキトーにゴミ袋に放り込んで出した経験、私もある。バレないだろって不燃ゴミを可燃ゴミの中に紛れさせたことも… このゴミを回収する清掃員も、ロボットじゃない、自分と同じ人間なんだっていう当たり前のことを意識するだけでも、ゴミの出し方に思いやりが生じると思う。

    ゴミ集積場の寿命が迫ってるって話は、小学生のとき社会科見学で習ったけど、あれから30年近く経ってるわけだから、残り20年に減ってもいるわな。なるべくゴミになりそうなものは買わない、手放す時は人に譲るなどゴミにしない方法はないか手を尽くすことは心がけてるけど、それでも今の日本では普通に生きてるだけでゴミは出てしまう。過剰包装やフードロスの問題は、何か根本的な改革をしない限り変わらないだろうなと思う。

    税金で回収してるんだからゴミを出さなきゃ損!みたいな考え方をする人がいるのは、すごくさもしくて嫌だなと思った。私たちの子どもや孫の世代に、ゴミまみれじゃなくきれいな国で暮らしてもらうために、ひとりひとりが少しずつ努力をするだけでも未来は変えられる。

  • 著者はお笑い芸人。生活のために清掃員(非常勤)を始める。ゴミから分かる生活、清掃員の実態、不法投棄する人、ゴミに埋もれてしまう将来を憂えてゴミ問題についての提言。家族や友人知人にゴミ清掃員がいなければ聞けない話なので興味深い。生活すればゴミは出るが故に、ゴミに生き方が表れることは当然だが見落としがち。これはあらゆる行動にも言える。影はその物体の特徴を反映するようなもの。庭の草取り後、ゴミが出るけど、あれも工夫しないとな。生ゴミの水分を切ること、雑紙を資源にすること。こういうことが明確に利益になることが分かればいいんだろうけど難しいな。著者はこの後、清掃員関係の本を数冊出しているようだ。もう清掃員評論家みたいだ。

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著者プロフィール

1976年、東京都生まれ。1998年、西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。2012年から芸人を続けながらゴミ収集会社に就職。『このゴミは収集できません』(白夜書房)、『ゴミ清掃員の日常』(講談社)などゴミ収集の体験記を数多く出版。「THE MANZAI」2012,14年認定漫才師。2020年、環境省「サステナビリティ広報大使」に就任。ゴミを減らす活動や、SDGsに関するさまざまなアクションを共有・実践できるオンラインコミュニティ「滝沢ごみクラブ」を開設。

「2023年 『地球と人にちょこっとやさしくなれる365日 アクション!今日も、身近なSDGs!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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