食べる (たくさんのふしぎ2024年1月号)

  • 福音館書店
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・雑誌 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 4910159230141

感想・レビュー・書評

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  • ■感想
    この作品も、目の前にあるものに対して、多くの人が関わっている、それは、今生きている人だけではなく、多くの歴史も、関わっているということを伝える作品でした。

    食べる行為に対して、より広いイメージを持っていると、より幸せになれるだろうな〜と感じました。

    そうですね、「いただきます」を、しっかりやろう!と、今年の目標が一つできました。毎度、レベルの低い目標ですが(笑)
    34、35ページは、なかなかよかったです。

    だけど、、、微生物も食べているという表現が、小さい子が読むと、よくないイメージを持つ子もいるだろうなと、、、感じる作品でもありました。
    とてもイメージしやすいイラストが、とてもリアルでした。


    ■内容
    食べることって、とっても賑やかなことなんだ。という言葉から始まります。そして、食べることについて考えていきます。

    食べる行為は、とても忙しいこと。
    歯や舌やあごだけじゃなくて、目や耳も鼻も大忙し。

    食べることとは、さっきまで生きてきたものたちが集まって一緒にくりひろげる賑やかなお祭り。

    たくさんのふしぎシリーズの中でも、文字が多い作品でした。

    • ☆ベルガモット☆さん
      Manideさん、こんばんは!
      たくさんのふしぎを知ることができたのはManideさんのレビューきっかけでした。ありがとうございます。本棚...
      Manideさん、こんばんは!
      たくさんのふしぎを知ることができたのはManideさんのレビューきっかけでした。ありがとうございます。本棚ずらっと並んでますね♪
      鳥取砂丘話も良いですね(^^)/

      私も「いただきます」をちゃんと言えてなかったので、今からでもちゃんと言おうと思います!
      文字が多い作品なんですね~ 取り寄せてみようかな♪
      本は読んでいてもレビューする元気がない時、たくさんのふしぎシリーズはアイドリングになります♪
      2024/10/31
    • Manideさん
      ベルガモットさん、こんばんは

      最近、いろんなことに手を出して、
      いっぱいいっぱいが続いています(笑)

      たくさんのふしぎ、いいですよね。
      ...
      ベルガモットさん、こんばんは

      最近、いろんなことに手を出して、
      いっぱいいっぱいが続いています(笑)

      たくさんのふしぎ、いいですよね。
      子どもの頃に、戻ったような気持ちになります。

      いただきます、は、やらないすね。
      もう、すぐ忘れちゃう私です。

      続けることって難しいですよね。
      人との繋がりが、継続の力を生み出すんだなと…
      最近、ほんと感じます。

      2024/10/31
  • タイトルはシンプルだけど、内容が壮大。
    食事の時間はさながらお祭り。まずは色、香り、食感を楽しむ。どこでなにを食べたかは、記憶とも結びついている。
    その食べ物が食卓に到着するまでには、生産者や運送業などたくさんの人々の関わりがある。コメの改良の歴史は過去の人たちとつながっている。発酵食品にいるからだにいい菌のこと、微生物のこと…。

    いやはや…
    壮大すぎて、一度さらっと読んだだけでは飽和状態。「食べるって、すごい…」というペラペラに薄い感想になってしまう。
    図書館で借りたけど、これは買いだな、ということで星5つ。

    とりあえず、茶色が多めなうちの夕食をなんとかしたい…。
    いろんな彩り。いろんな食感。お弁当持ってピクニック。
    あぁ…とてつもなく遠い目標に感じるけど、日々の食卓がお祭りのようににぎやかになるよう、できることからやってみよう…。

  • 食べるということを通じて、すべてのものは繋がっているのだということが実感できる本。
    したがって私たちは、地球を食べているようなものだ。
    そしてそのことを知っておくのは良いことだ。というのは揺るぎない前提。

    とはいえ、本書を読みながら思ったのは、食べることや食べ物にまつわることに関して、知りすぎるということもまた問題だなあと思った。
    もちろん目に見えない微生物が多大な働きをしてくれているという情報は大切だけれど、
    そんなことまで気にしていたら、食べ物を美味しく食べられないではないかと思う自分もいる。

    本書には暗黙のうちに、すべてには意味があるのだというメッセージがこめられている。
    こうした経緯でようやく私たちの口に入る食べ物は……という記述のヴァリエーションを前にして、もともとあまり食べる方ではない私は、ますます食欲がなくなってしまった。

    そういえば、肉に関する本を読みすぎて肉が食べられなくなったという知人もいる。

    まあそれはさておき、「手味」という言葉が面白かった。キムチやパンというのは、作る人の手についた微生物の種類によって味が決まるという研究があるという。
    まあこれも要らない情報といえばいらない情報だけど、こういう豆知識って知りたくなってしまう。

    もうひとつ気になったのが、個人の同一性の問題。タンパク質や細胞はめまぐるしく入れ替わるのに、どうしてその人がその人でありつづけられるのか、ずっと気になっている。
    記憶において役割を果たすのはナトリウムイオンだと書いてあったが、ではめまぐるしく変化する身体のなかで、いかに記憶は保存され、同一性が維持されるのか。そのメカニズム
    を知りたくなった。

  • 図書館本。命を頂く、食べる。肉や魚だけでなく、穀物も命を頂くということを教えてくれます。長女の「面白い」が出た本。

  • 食べることで食べものを作ったり運んだりする多くの人とつながり、私たちが食べる生きものたちとつながり、私たちが食べたものを食べる内臓にすむ生きものたちとつながり、食べるために発達してきた歴史や文化とつながる。いろんなことがつながりあって支えあっているから私たちが生きている。「食べる」とはどんなことかを様々な視点から考える。食べるってにぎやか。ここに世界がある。

  • からだの中にはかわいい微生物が居ます。食べることはお祭りでした。

  • 藤原辰史さん初登場、絵のスケラッコさんは高野秀行さんの納豆の本に続くご登場。
    毎号はずれなしの「たくさんのふしぎ」だけれど、新年にふさわしく大きなテーマでぐっとひきこまれるものすごい作品だった。

    入り口は、「ふだんのなんてことない食事も、ひとつひとつの材料をたどっていくだけでもたくさんのつながりの末に口にできているんだよ」という「そりゃそうだけど」といいたくなることで、文章量もけっこう多く、「食べることはにぎやかなお祭りだ」といわれてもわかったようなわからないような感じなのだけど、共時的な話から通時的な話になったぞ、とついていったら中盤の微生物の話あたりでいきなりギアが入ったようにおもしろくなって、読んでるほうも気持ちがどんどん高ぶってきて、ああ、食べるっていうのはこんなすごいことなんだなあという実感とともに本を閉じた。なんなんだ?!

    「食べる」の意味を紐解いていくという誘い文句でそんなところまでつれていかれるなんて想像もしていなかった。わたしもあなたも、人だけでなく生きとし生けるものはみんな地球の循環の一部なんだという自覚からなにかがはじまる、そんな気づきのある一冊。

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著者プロフィール

1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。専門は現代史、特に食と農の歴史。主な著書に『中学生から知りたいウクライナのこと』『縁食論』『カブラの冬』『ナチスのキッチン』『分解の哲学』。

「2024年 『中学生から知りたいパレスチナのこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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