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- / ISBN・EAN: 4589921416504
感想・レビュー・書評
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アカデミー賞主要部門をあらかた受賞したと聞くと、えっとなる作品。
でも面白かったな〜。
鑑賞後に『スイス・アーミー・マン』の監督だと知って、そうか、奴だったのか、と納得した。
『スイス・アーミー・マン』は無人島に漂着した男がその島で見つけた死体のおならの力で脱出を試みるという、変な映画で、私の偏愛映画だった。
『エブエブ』も根底に流れるものが似ているような気がしてしまう。
短歌を読むとどの歌人がなんとなく分かるように。
『エブエブ』は、新しく、そして普遍的な家族映画なのかもしれない。
あと、香港映画への愛とリスペクトがいっぱい。
ミシェル・ヨー姐さんの勇姿が見られたのも良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アカデミー賞総なめとは思えない、へんてこカルト映画!観る前にあらすじを読んでもよくわからないなと思っていたけど、観た後でもあらすじの説明をできる気がしない。
突拍子もないサブカルギャグ漫画のような展開に、なぜか目が話せなかった。AI動画のような見たことない奇妙な映像は、すごく示唆的なようでもあり、ナンセンスジョークでしかないようでもある。
最終的に、人に優しくしよう、みんないろんな思いを抱えてるけど、家族一緒にいようというメッセージに集結するのはよかった。結局人間は、どこでも誰でも、そのシンプルな結論に辿り着く。 -
コインランドリーを舞台にしたSF物語。マルチバースもので、ころころと舞台が変わる。キャラクターも姿を変える。
なんとアカデミー賞で7部門を受賞したという。
。。。が、私は残念ながら最後まで楽しめなかった。
久しぶりにミシェル・ヨーの演技を観れたのはよかったのだけど。
7部門受賞したというのは、きっと何か強い文脈があるはずで、むしろその文脈を知りたい。本作は決しておせじにも面白い映画ではない。
それにしても、最近の映画はやたらと長くなったというのはほんとうだ。チャプターごとにタイトルがつく始末。
この傾向はやめたほうがいいと思う。30分くらい観てつまらないと、ほんとうにうんざりしてくる。
つまらなくても、90分くらいにおさまっている映画のほうがよほど良い。 -
エヴリン(ミシェル・ヨー)は、経営するコインランドリーが破産寸前、ボケているのに頑固な父親ゴンゴン(ジェームズ・ホン)、いつまでたっても反抗期の娘ジョイ(ステファニー・スー)、優しいだけで頼りにならない夫ウェイモンド(キー・ホイ・クァン)と、盛りだくさんのトラブルを抱え、まさに人生どん底状態。
さらに税金申告の締め切りが迫りテンパりモードな彼女の前に突如、「別の宇宙(ユニバース)から来た」と名乗る夫が現れる。
大混乱するエヴリンに「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と驚愕の使命を背負わせる。
そんな「別の宇宙の夫」に言われるがまま、ワケも分からずマルチバース(多元宇宙、並行世界)にジャンプした彼女は、カンフーの達人の“別の宇宙のエヴリン”の力を得て闘いに挑むが、娘のジョイが巨悪の正体と知り……。
製作・配給スタジオ「A24」史上初、全世界興収1億ドルを突破したアクション・エンターテイメント。
家族の問題とコインランドリーの経営に悩むフツーのおばさんが新たなヒーローとなり、マルチバース(多元宇宙)と連結、カンフーを駆使して全人類を救う物語。
主人公のエヴリンには「グリーン・デスティニー」「シャン・チー/テン・リングスの伝説」のミシェル・ヨー。夫のウェイモンドには、「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」「グーニーズ」で天才子役として名を馳せ、20年ぶりにハリウッドに復帰したキー・ホイ・クァン。それぞれ、第80回ゴールデン・グロープ賞(ミュージカル/コメディ)で主演女優賞、助演男優賞を受賞。第95回アカデミー賞にて作品賞を含む最多10部門11ノミネート。
近頃、マルチバースが絡んだ映画が、流行っている。アメコミ映画や邦画などでマルチバースが絡んだ映画が、相次いで公開されたけど、この作品はかなり難解でカオスなのでついていくのが大変かもしれないけど、ダイバーシティなど多様性が叫ばれる最近ならではの万華鏡か曼荼羅のような映画に仕上がっている。
とはいえ、ただのおばさんに過ぎないエヴリンが、マルチバースの自分にジャンプしその自分の特技を使って戦うジョイと戦うため、カンフーの達人の自分にジャンプし即席カンフーマスターになって戦うカンフーアクションは「マトリックス」、独身時代のエヴリンとウェイモンドの大人のラブロマンスのシーンは「花様年華」、「レミーのおいしいレストラン」「2001年宇宙の旅」などのオマージュやマルチバースの自分にジャンプするために変なことをするなどコミカルな要素も散りばめられ、マルチバースを曼荼羅のように仏教などの哲学的な解釈する世界線の中で、「全ては空で全である」という思想を突き詰めたエヴリンとジョイの親子の葛藤やエヴリンとウェイモンドの破綻寸前の夫婦仲の決着の付け方が、多様性を突き詰めた世界観とその果てと先を見せてくれる破天荒な内容が、単なるマルチバースSFサスペンス映画以上に楽しめる。
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アカデミー賞の報道であらすじは読んで知っていたが、実際に見るのは大違い。メタバース的なプロットなのだが特撮表現は抑え気味。かわりに俳優達のメイク・衣装・演技でキャラが別人格になっていく。主人公エベリンにとっての父・夫・娘それぞれとの物語を紡ぎつつ、脇役たちそれぞれの人生の断片も垣間見させる映像構成。複雑なプロットだけどセリフでは無く、目まぐるしく変わる場面(多元宇宙)の連続で話が構成されていく。
チャイ語と英語のチャンポンのセリフ回しも最高。 -
見終わってから知ったけど「スイス・アーミー・マン」の監督なのね。なら納得。多くの賞をとったということでお馬鹿映画のふりをした大作映画かと思ったら、家族愛だとか同性愛だとか多人種とかVFXとかハリウッド映画らしいアイテムをたくさん詰め込んだお馬鹿映画でした。ハマれないとちょっとツラいぐらいの長さがあるので、期待して真剣に見るよりも気楽に見た方がいいです。
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こんなはずはないと見続けたが堪えきれず離脱
少しジュネのデリカテッセンの映像観を想起
漫画で並行世界ものに触れてるものには物足りなかったのではないか