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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4907953268296
感想・レビュー・書評
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ダーレン・アロノフスキー監督。
まさかこの監督の映画で泣くとは思っていなかった。なんか、訳がわからないうちに涙が出てきた。
主人公は肥満で自身で歩くこともままならないオンライン英語教師(ブレンダン・フレイザー演)。
彼チャーリーはゲイであり、妻と離婚し娘を捨て、教え子である恋人アランを選んだ。しかしその恋人もやがては自殺してしまう。
そんなトラウマを抱えた彼は、まるで自分自身を傷つけるためであるかのように過食に走る。
そんな彼を、アランの妹であるリズが介護している。余命はいくばくもない。
そんな中、カルト宗教の宣教師のような青年や、かつて別れ会うことも許されていなかった娘がそれぞれの理由からチャーリーの部屋を訪れるようになるのだった。
本作のタイトルである「鯨」は、メルヴィルの『白鯨』のことだ。
白鯨の巨体とチャーリーが重なり、また、この長い小説じたいが時を経て娘と彼をつなぎ、また、人は人を救えるのかというこの映画の主題の背景ともなる。
本作を通じて、人は人を救うことなどできるはずがないと思わせるような展開が続くが、ある偶然の力をえて、小さな救いがもたらされる。
ちょっとよく出来過ぎた話のようにも思えたが、知らぬ間にカタルシスを味わっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホエール
GEOレンタル
これって特殊メイクなのかな?役作りとは言えまさかここまで太る事も出来ないだろうしなぁ〜
コントロール出来なくなった理由って複雑なものがありそうだな…食事は制御出来なくても頭の中はクリアなひとみたいだな。それなりの財産もあるのに治療を拒む理由て何だろうか?本人は死ぬことを予期しているみたいだけど、死に急ぎたいと思っている訳ではないようだ。何か隠してる。
睡眠薬の件からの殺伐とした展開は観てるのが苦しいです。何だろう…娘も元妻も何だろうこれ…ツライ。彼を愛したために家族を捨てた。彼を救いたかった。残された家族は…メチャメチャ重かった。けどそれだけじゃない救いもあった。嗚呼色んな気持ちがいっぱいいっぱいで複雑な心境です。なんか凄いもんみたよ… -
ある悲劇のためにモビーディックめいた巨体となり、世間とのかかわりもほとんど断ったまま、まもなく死を迎えようとしている男。そこに新興宗教の伝道師を名乗る若い男が訪ねてきて、しだいに彼がなぜこれほど自分を痛めつけようとしてきたのかが明らかになってくる。
たしかに心うごかす物語ではあるけれど、ついに死を意識したとたん、長年没関係だった高校生の娘をよびよせて関係をとりもどそうと願うだなんて、しかもずっと貯めていた金をそのために使うだなんて、こういうあたり、ほんと男だな~と思ってしまう。実際にずっと彼や娘のケアをしていたのは看護師や元妻の方なのに、『白鯨』について率直な感想文を書いた小学生のときの娘をロマンス化しているなんてね。罪を許されたと知って原理主義教会に喜んで帰る青年も、いったい何なのかと思ってしまう。あらゆる救済の物語は主観的なものであるとはいえ、モビーディックよりもずっとグロテスクかも。 -
俳優さんたちの演技は申し分ないのだけど、話が全く好みでなかった。結婚時代に男に走って妻と娘を捨てたオジサンがクジラのような巨体になって、自力では歩くこともできず、狭い部屋で毎日ピザを食べてグダグダ言っているお話。
オジサンはお外に出ないので、ずっと狭くて暗くて汚い部屋のシーンが続きます。内容も含めてこれは舞台ならOKだけど、映画で観たい話じゃなかった。
登場人物たちはみんな病んでいるし、宗教や鯨の話も日本に住む自分には身近でないため、メッセージ性も受け取りにくかったです。 -
★3.5
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緩慢な自殺のために生きるクジラ男
クジラのような巨体(300kgくらい)を誇る男は、もはや歩行器なしでは歩くこともできず、アパートから出ることもできない。それどころか、チキンやピザを飲むように食べ続け、病院に行くことは拒否していた。何が彼をそうさせているのか。
「世界まる見え」とか「アンビリバボー」でしか見ないような男だった。全然いい事も言わないし、娘も憎たらしいし、宗教家もいかがわしいしまるで救いがない。それでも画面に引き込ませる主演のブレンダン・フレイザーが素晴らしく、アカデミー賞受賞も納得だ。ただ、もう見たくない。 -
眠い時、映画館で観たら100%寝てた。
終始、映像が暗い。真っ暗な中、ゲイの病的な肥満のチャーリーと8歳の時に捨てた(と娘は思ってる)反抗的な娘エリーとニューライフの布教活動をしているニセ宣教師と元恋人の姉で看護師のリズ、ピザの宅配人(声と影だけの登場)の会話から成り立つ。
この肥満の体をメイクするのはほんと技術が必要だったと思うよ。
見てるだけで息苦しくなるほどの巨体。マツコなんてもんじゃない。
最期は娘と和解できて光りに包まれて死んだ。
室内劇の会話劇、舞台劇だったというのもうなづける。
白鯨のリスペクト?
自分に正直であれ?わっかたようでよくわからない映画だった。小山薫堂が絶賛してたけど?だった。
The Whale 2022年 117分 米 WOWOWからの招待状
監督 : ダーレン・アロノフスキー
出演 : タイ・シンプキンスホン・チャウセイディー・シンクブレンダン・フレイザー -
序盤はなんだろう?って感じだけどストーリーが進むうちに明らかになりいろいろと考えさせられる。唐突な展開はあるけど根底にあるメッセージは重い。ラストは泣ける。
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