- Amazon.co.jp ・電子書籍 (204ページ)
感想・レビュー・書評
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内容も分量も物足りない。
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子どものころから読書が好きなので現代文で苦労したことはないけれど、どんなものかしらと気になり、軽い気持ちで手に取って読んでみると、まだまだ知らないことが世の中にはたくさんあることがわかって、案外と刺激的だった。
文章も簡潔かつ明快で非常に読みやすい。
古典や漢文の勉強は現代文を理解するためにするのだという指摘は、それまではそのように考えたことはなかったので目からうろこだった。
古文や漢文の文法や語句が、現在でも言葉の中でどのように生きているかを多くの具体例とともに示しているので、「日常生活の会話を含む現代文の読解や理解には古文と漢文が必須」という著者の主張には非常に説得力がある。
自覚はしづらいけれど、漢文や古文などの古典的作品で描かれていることから、私たちの日常生活はずいぶんと影響を受けている。
「論説文などの場合は、「文章全体、または各段落の内容を短くまとめる作業」が要約づくりにあたります。そして、「書き手がもっとも伝えたいことを短くまとめる作業」が要旨づくりです。」p.30
「否定のほうが強く印象づけられるので、過去から現在に至るまで、文章を書く人は自分の主張に「否定」を入れることが多い」p.125
「そもそも、意見とは否定なのです。
既存の何かに対する否定をするのが意見なので、意見の本質である「否定」が前面に表れた文に強い印象を受けるのです。」p.126
「「否定」の接続詞の後ろには、書き手の言いたいことがよく見え隠れしています。」p.127
「世間一般の常識に対して、「NO」を突き付けることが文章の本質」p.128
「接続詞は、読解の大きな助けになる、重要な言葉なのです。
正しい接続詞の理解は、「話の本筋(=書き手が言いたいこと)」が何かを指し示す言葉です。」p.129
「日本では古くから「言葉にしてしまうと言葉以上の意味にならないので、あえて言葉にしないけれど、それくらいに想っている」ということを伝えるための表現が好んで用いられてきました。それが、現在まで残っているのです。」p.145