さみしい夜にはペンを持て [Kindle]

  • ポプラ社 (2023年7月18日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった

    中学生のタコジローが偶然公園で会ったヤドカリおじさんに、日記の書き方を教わり、自分を客観的にふりかえり、自分の心や気持ちの整理をする方法を実践しながら学んで行く、こころ温まるヒューマン(サカナクション?)ストーリー

    ・一度書いた文章を何度も消しゴムで消して
    しっくり合うことばをあてはめる←気持ちが整理できる

    ・ライティング力アップには、スローモーションで感情や憧憬を具体化し、早送りとスローモーションで緩急をつける←単調な出来事作文が魅力的な日記になる

    ・嘘のない感想を書く←愚痴を書きたくなった時「と思った。」と付け加えると、書き殴り感が無くなる

    毎日、深く自分を探し、日記を付けていくことで、未来の自分が読み返す事で振り返る楽しみや客観的に自分の成長が実感出来るし、過去の自分と対話出来て、現在の悩みの解決にも役立つかも!

  • 失礼ながら、そこまで期待していなかったけど面白かった。
    howto本かと思いきやその語り口、海中世界の物語はファインディング二モみたい。物語形式だから登場生物の感情が描かれていて内容が入ってきやすい。

    印象的だったのは
    ・感想文は変なこと書いていい
    ・思ったことと書いたことが乖離するのは言葉を決めるのが早すぎるから
    ・言葉の暴力はコスパを求めた結果
    ・愚痴は過去形で書く

    要するに、自分と向き合って丁寧に言葉を紡いでいくことを面倒くさがるなという内容だった。

    日記をつけようとは思わなかったけど、ブクログの感想は言葉を早く決めすぎないようにしようと思った。
    (でもたまにはありのままの感動を書き殴ってもいいよね?)

  • Audibleにて。

  • オーディブルで配信開始。

    『嫌われる勇気』の著者、古賀史健さんの本なので、期待通り読みやすかった。
    「書くこと」にクローズアップして、自分との向き合い方について考えることができた。

    タコジローのクラスメイトの設定と描写がよかった。

    タコジローがトビオを観察して「リーダー」がいないとダメな人なんだと納得したところなんて、強く共感した。
    No.2として、周りを操る人。
    そんな人に限って、プライドが高くて、何かあるとすぐ半ギレになるなと。

    タコジローもイカリくんともっと早く友達に戻れたら、イジメなんて受けなかっただろうと思うけれど、タコジローにはイカリくんが眩し過ぎたのだろう。

    ヤドカリのおじさんとのたった10日間の出来事が、友人関係に悩んでいたタコジローを変えた。

    タコジローがヤドカリのおじさんに出会わなかったら、
    「ぼくは、ぼくのままのぼくを好きになる」
    ことはなかっただろう。

    ヤドカリのおじさんみたいな、影響力のある人が私にも現れないかな。

    悩みごとの全ては「対人関係」。

    私も「書くこと」を通して、自分自身を見つめていこう。

  • 文章が書けないとお嘆きなあなたにうってつけ御誂え向きな一冊です。とある海底の街に住むタコが、ヤドカリの先生の指導のもとに日記を書き始め、やがて、懇意になる友達もできるというまでを描いたフィクション型式の文章指南書です。読んでいて時として涙がちょちょ切れるような気分にもなりますが、いずれにせよ読んでいて、何か自分自身の心のうちにある何かを吐き出したくなるような作品だったなあと思いました。オススメ致します。

  • 自分の中で日記というと何もない日は書きづらく
    起こったことをサラサラと書くだけのものだったり
    時々自分の感情を書き殴ってしまうものだったが、
    日記は毎日の出来事を少しスローモーション に1つ1つを写真のように切り取って書いていくと自分でも知らなかったもう1人の自分を知ることができるのだと思った。
    この本を読みながら、日記を書いていくといつもより日記を楽しく、そして自分はこんなことを考えているんだなということが少しわかるようになった気がします。
     そして、ヤドカリのおじさんの言葉がとても温かく、寝る前に読むと心が落ち着く作品。

  • 日記を「書く」ということの深み・面白さについて改めて教えてくれる、そんな一冊でした。
    主人公のタコジローにヤドカリのおじさんが日記(というより言葉を紡ぐこと?)についての大切さを説き。その都度沸き起こる問題点を解きほぐす展開が読んでいてすっと胸に染みてくるそんな展開で暖かく感じることができました。
    所謂自己啓発本であるような。よりよい人生はこういったものです!!みたいな押し付ける話ではなくて「あくまでも日記の根源的な面白さ」についての深堀りなのも良かった。長続きしない…という人の視点にもちゃんと立っていてそこのフォローもちゃんとありましたよ。
    私が気に入ったのは日記を客観的に表現できるようにする。一人称を名前にする点と1日振り返るではなくて1つの出来事をスローで表現してみたり書くテーマを決める。ことで新鮮味を出したりという小手先ではありますが大事なことだと思いました。
    未来の私が読者となる。そんな日記を書き続けていきたいと目標にしたい一冊でした。


  • 話をするとスッキリする。これは頭の中を掃除するようなものだ。モノを書くことも同じ。
    悩みや不安が頭の中で繰り返されることは皆さんあるだろう。
    書くことは、答えを出すことである。そのため、モヤモヤと頭の中での悪い流れを断ち切ることができる。



    そのために自分以外は、読まない日記を書くんだ。
    教育のなかで、人に読ませるものしか書いてこなかった。本音のない文章しか、書けなくなっている。
    出来事てはなく、思いや考えを書いていこう。



    よく見るのが「面白がった」などという文章。
    これは言葉を決めるのが早い。時間をかけて丁寧に、感情や考えを説明することがめんどくさいから起こる。
    極端ではあるが、暴力も同じ。時間をかけて説明することがめんどくさい。手をだして、分からせようとしている。

  • 『約束は結ぶもの』
    自分と約束をして守れなかったら。
    約束は破るものではない
    「結ぶものほどけただけ」
    もう一度結び直せばいい。
    靴紐のように何度でも結び直す
    アレンジがきく。
    書くことも上手くなっていく
    #読書記録

  • 日記とジャーナリングのいいとこどりみたいな?
    書いてみようかと、思ったり思わなかったり。
    書き出してしまったら内面ドロドロで、書き出したら呪いのような、わたしの汚点だらけが可視化されるのではないかと、勇気が出ない。
    お話としては、いいお話でした。舞台が海の中だから、ふわふわとして、浮遊感が、いい!美しく合ってる。
    自分に置き換えると、、、
    深い深い海底で、無数のヌタウナギがうごめきあい、死肉という負の言葉や、ドロドロした感情を食べ尽くしてくれるのではないかと夢想してみたり。。。美しなーい。

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著者プロフィール

●古賀史健(こが ふみたけ)
 1973年、福岡県生まれ。ライター、株式会社バトンズ代表。『取材・執筆・推敲』『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(共著・岸見一郎)、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』ほか著書多数。2014年「ビジネス書大賞・審査員特別賞」受賞。構成に幡野広志さんの思いをまとめた『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』(ポプラ社)など。

「2021年 『雨は五分後にやんで 異人と同人Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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