- 白泉社 (2023年10月5日発売)
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みんなの感想まとめ
テーマは、能楽師としての成長と人間関係の葛藤を描いた物語で、主人公の憲人が過去の縁をたどりながら、自己の成長を模索する姿が印象的です。憲人は、亡き曾祖父にゆかりのある芸者・千代鷺と出会い、彼女のルーツ...
感想・レビュー・書評
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能楽師お仕事コミック22巻目
『道成寺』披き(ある役者が初めて演じること)を前に、亡き曾祖父とゆかりのあったらしい芸者・小太郎の縁故者かもしれない女性・千代鷺と知り合う憲人。彼女もまた芸者だった。
小太郎は、憲人にとっては幼いころ、写真を見て、ほのかに憧れた人だった。小太郎と曾祖父が深い間柄だったとするなら、小太郎につながる人は曾祖父にとっても縁故者であるのかもしれない。
恋人の葉月にも内緒で千代鷺のルーツをともに探し始める憲人。
小太郎は確かに千代鷺の祖母だった。小太郎は赤ん坊を残して病気で他界しており、それが千代鷺の母にあたるのだった。では小太郎の相手は誰か。
過去の扉を開けようとした憲人は、自分が思わぬ崖っぷちにいることに気づかない。
私生活もいろいろありつつ、『道成寺』の日は近づく。
葉月との仲もぎくしゃくする中、憲人は、曾祖父の舞台も見たことがある能楽師にも稽古を見てもらうことにする。その先生の記憶力は確かで、見たこともない曾祖父の舞台を見ているようにも思う憲人。
作中、能に関わる人の葬儀で、関係者が謡を謡うシーンがある。
月の都に入り給うよそほひ あら名残惜しの面影や 名残惜しの面影
これは『融』の謡の一節で、追悼の場でよく謡われるものらしい。
光源氏のモデルとも言われる源融が、月夜に亡霊として現れ、かつてを懐かしんでひとしきり舞い踊った後、夜明けとともに月の都へと消えていくというもの。風雅な貴人は月の世界の住人。淋しくも雅な余韻が残る。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
202502/電書で再読
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良い巻だけど、悲しい…。次巻に期待!
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「道成寺」に向けて準備に余念のない憲人。前のめりな性格が良い方にも悪い方にも転じるのは人の世の常。自分が人生の主人公ではあるけれど、関わる人達が脇役かといえばそうではなく、彼ら彼女らもまた主人公であるわけで、憲人は前のめりがすぎて視野が狭くなっていて、それは致し方ないにせよ、どんな時でも平常心でいることができるわけもなく、手に入れたり失ったりするのが人生。そんな当たり前なことを思ってみる。一つのことにだけ集中できればいいんだけれど、組織に属す以上そういうわけにもいかなくて、バランス取るの難しいとも思った。
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今回、主人公のダメっぷりにがっかり。まあ、自分の気持ちには色々気づかないものだろうけど。
著者プロフィール
成田美名子の作品
