この国を蝕む「神話」解体 市民目線・テクノロジー否定・テロリストの物語化・反権力 [Kindle]
- 徳間書店 (2023年9月28日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (280ページ)
感想・レビュー・書評
-
得るものが多くなかったのでこの点数だが、主張自体は正論だろう。
端的に言ってしまえば出来の悪いリベラルはなぜああなのかという内容で、Xで散見される安直な政府批判に対するコミュニティーノートを深堀りして歴史的文脈を取り付けたような内容。普段からXを眺めてる人間にとっては新鮮味がない話だと思う。
平成の人間としては、たまに出る著者の新聞記者時代の話とか当時の肌感覚的な話の方が面白かったな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どうもこの佐々木俊尚という人がよくわからない。
講演を聞いたことがあるのだが、しっかり分析したうえで自分の意見を語っている、
という印象。この本でもそう。今の日本を取り巻く諸問題に対し、ファクトベースで
意見を書いている。
だけど、なんか違和感を覚える。立ち位置がわからない。
右とか左というのではない。朝日毎日を批判し、読売を礼賛しているわけでもない。
「反権力」批判、、、なのだろうか。
でも、批判をするな、現政権を支持しろ、と言い切っているわけでもない。
自分で書いていて気付いたが、ファクトベースでものを言え、と言ってるのか。
ともすれば反権力的意見をすれば正しく見えるが、そうではなかろう、と。
でもなあ。結果的にそれが権力側を利するのではなかろうか。
我々国民が負託した権力は、ものすごいパワーがある。
人々の懐から税金をせしめたり、人を拘束することもできる。
そういう権力に対しては、批判的であってよいように思うのだが、、、
いや確かに、事実ベースでものをいうのが筋だとは思うのだが、、、
立場の強弱がある場合に同じ土俵に立ったら強いものが勝ってしまう、
そんな思いがあるのだ。
たいていのコメンテーターは弱者寄りになり、政府を批判する。
それで配管と佐々木氏が言っているように思える。
難しい -
様々な過去のステレオタイプな考え方が今の時代において時代おくれなものとなり、様々なところで社会の進展を阻害していることについて論じた本。
「批判するなら理念も示せ」はもっともであると同時に、もう少し報じる側も受ける側も考える必要が思わせるものがありました。 -
面白い本ですね。
特に
《「批判するなら対策を」ではなく「批判するなら理念も示せ」》
には激しく同意。
これをマスゴミが守れば、東京五輪反対/東京パラリンピック賛成というアホな主張が無くなる。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/501494666.html -
日本版ファクトフルネスのような本であった。
過去のストーリーのままと思い込み、
現代の事実と乖離をした言説が流されているのだな。
事実を理解することが大切。
佐々木さんのラジオは、
俯瞰した視点で語られるのが好きで、よく聴かせていただいている。 -
佐々木俊尚さんは、10年くらい前に、「キュレーター」という言葉とともに知ったように、以前は、自分の意見はあまり強く言わなかったイメージがあるけれど、コロナ、マイナンバー、処理水などについての、最近のメディアのあまりの劣化ぶりに、我慢できなくなってきたのかな。小生も思っていることや漠然と考えていることをまとめてくれていて、特に前半の内容は非常に共感できた。