本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (384ページ)
感想・レビュー・書評
-
時代はリーマンショック直後の混乱時期。 舞台は経営悪化に陥っている広告代理店の「八千代アドバンス」は、会社を解散して精算することになる。
広告制作部一筋の畑井伸一が突然総務部長に任命され、全く未知の分野の会社解散手続きを担当させられる。
なんで俺なんだと不満を抱きつつ、会社の辞令には素直に従う術しかない畑井は、渋々と従うことにする。
解散後、いよいよ畑井は精算会社の一員として勤めることになる。
そんな折、負債の返済用資金二億円の通帳と印鑑が、同僚社員と共に消えてしまう。
本当に同僚は二億円を横領して姿をくらましたのか、通帳から金は引き出されたのか、盗難事件として警察に届けるべきなのか、親会社に報告をするべきなのか、精算業務に携わっている人たちは混乱する。
社内の人間模様、上司と部下たちの関係、そして元社員が社員を刺殺する事件が絡み、サスペンスの要素が複雑に絡み合う。
果たして二億円の行方はどうなるのか⋯
行方不明だった同僚はどうなったのか⋯
精算後の畑井の仕事はどうなったのか⋯
第一章は畑井の人の良さ満載で展開するのだが、第二章から俄然物語が進展して行く。
さすが伊岡瞬氏が綴った物語だった。
精算業務で右往左往しながら、二億円の行方、同僚の行方を探る畑井の活躍は面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示
著者プロフィール
伊岡瞬の作品





