99%離婚 離婚した毒父は変われるか【電子限定カバー版】 99%離婚 モラハラ夫は変わるのか (LScomic) [Kindle]
- KADOKAWA (2024年4月2日発売)
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感想 : 2件
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感想・レビュー・書評
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「毒親だったとしても、モラハラの加害者も変わることができる」という福音のメッセージとともに
「だからといって過去やってきたことは消えない」
「そして苦しみが生まれるのは家庭だけの問題ではなく社会の問題でもある」
ということ
「だけれど、加害者も被害者も幸せになれる」
気持ちが明るくなれる本でした。
細かい部分はハッピーエンドに現れていますが、主人公の母親にもモヤモヤするし、主人公の女性は職場のハラスメントを許してもらえますがそれでよかったのか…主人公の職場の上司も特に処罰を受けてなさそうだけれど…とかモヤモヤするけど!
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ヤドクガエルを愛している。
南米の宝石、と呼ばれる小さくて美しくて、愛らしい瞳を持ったカエルたち。
しかし、彼らには猛毒がある。原住民たちが獲物を仕留めるために鏃に塗る、即効性のある毒だ。
一方、知らないうちに体に溜まりじわじわと効いてくる毒もある。毒を盛られていることすら気づかないうちに弱り、体が蝕まれていくのだ。
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「毒になる親」という本を読んだのはいつのことだったか。仕事柄、そこそこ早かったのではないかと思う。
今ではすっかり「毒親」という表現は一般的になっている。この表現を嫌う同業者もいるが、私は「毒」としか言いようのない人がいるのも見てきているので、一概に否定する気にはならない。
「毒親」と呼ばれる親たちの毒は、じわじわと心を蝕むのだ。
本書はGADHAのえいなか氏監修で、モラハラ父、モラハラ夫を持つ娘や妻たち、周囲の人々の姿が描かれている。
元モラハラ父はいわば心を入れ替え、今や周囲の人に配慮のできる人格者な上司だと思われている。けれど、モラハラを受けた娘は父を受け入れることはない。
ここは大事なところで、生き方を変えるのは素晴らしいことだけれど、だからと言って被害にあった側が「許すべき」とは誰にも言えないのだ。
許してもいいし、許さなくてもいい。
これは被害者が決めることだ。
選択権はあくまで"された側"にある。
加害者が"元加害者"になったとしても、加害の事実は消えないからだ。
世の中には「取り返しのつかないこと」というものが存在するのだ。
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それはそうと、カエルの粘膜には種類によらずちょっぴり毒っぽい成分が含まれているらしいので、カエルを触ったあとは必ず手を洗ってね。
著者プロフィール
龍たまこの作品
