ゆうびんの父 (幻冬舎単行本) [Kindle]

  • 幻冬舎 (2024年4月17日発売)
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本 ・電子書籍 (597ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 著者の書きたいことは
    若いときの紆余曲折だと思いますし
    なるほど ただ単に成功した部分だけ
    読んだとしたら
    前島密にこう親近感は
    湧かなかったと思います

    プライドの高い母に
    苦労しつつも支えられ
    見た目には かなり行き当たりばったりに
    よさそうな師を求めてさまよいます(笑)

    その回り道があったからこそ
    という説得力もあったし
    肝心の郵便事業は
    父といっていいのか
    いや 結構他人任せだったからこそ
    母じゃなく父か
    と思いました

  • 郵便制度の祖と呼ばれた前島密は農家の生まれで後ろ盾がなく、なかなか世に出ることができなかった。彼は道をどう切り開いたのか。一枚の紙片が世界につながる「ゆうびん」を生んだ男の物語。

    1872年(明治5年)、日本に鉄道と郵便制度が誕生したことは小学生の頃から覚えていた。一円切手の図柄の前島密が郵便制度の生みの親であることも。ただ本書を読むまで前島が鉄道誕生にもかかわっていたことは知らなかった。本書は前半こそやや魅力に乏しいものの、後半は大隈、伊藤、渋沢、大久保ら明治初期の偉人が登場し、がぜん面白くなる。
    (B)

    • g2altさん
      了解致しました。
      了解致しました。
      2024/06/14
  • 1円切手の肖像として有名な前島密(今の上越市出身)の半生を描いた小説、日本各地の地方紙に連載された。人は動くことでさまざまな人と出会い、学問や経験を積むことで有為な人となる。幕末から明治初期において、郵政事業(人と人とをつなぐ仕事)の基礎を造った功績は大きい。「ゆうびん」や「きって」というネーミングにもセンスを感じる。549ページにわたる大著なので、もう少しほほえましいシーンやユーモアがちりばめてあると読みやすかったかもしれない。

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著者プロフィール

1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年、第42回オール讀物推理小説新人賞を「キッドナッパーズ」で受賞しデビュー。15年に『東京帝大叡古教授』が第153回直木賞候補、16年に『家康、江戸を建てる』が第155回直木賞候補となる。16年に『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、同年に咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞。18年に『銀河鉄道の父』で第158回直木賞を受賞。近著に『ロミオとジュリエットと三人の魔女』『信長、鉄砲で君臨する』『江戸一新』などがある。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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