ナースの卯月に視えるもの (文春文庫) [Kindle]

  • 文藝春秋 (2024年5月8日発売)
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  • 本 ・電子書籍 (247ページ)

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  • 入院する患者の思い残しが見える長気療養型病棟勤務のナースの卯月
    そんな彼女はある日意識不明のまま病臥する患者のベッド脇に裸足で佇む小さな女の子を見つけ思い残しを解消すべく謎解きを始める
    著者は元看護師ということでお仕事シーンの描写が緻密なのはもちろんのこと文章全体に結果は如何になろうともよりよき入院生活を送ってほしいとの思いが溢れる
    最後は二人の幸せな姿幸せな笑顔に思わず涙
    ふとどこかで観た1996年に55歳で亡くなったプロチェロ奏者が死の45日前にホスピスで行った最後の演奏の映像を思い出した

  • 悪役がほぼ登場しない温かい物語。
    綺麗事すぎず残酷すぎず看護の目線から描かれていて、医師や患者側から以外の目線の医療小説が斬新に感じた。多くの人にお勧めしたい作品。

  • ~元看護師の著者が送る、命の物語~

    完治の望めない人々が集う長期療養型病棟に務める看護師・卯月咲笑。ある日、意識不明の男性のベッド脇に見知らぬ女の子の姿が。それは卯月だけに視える患者の「思い残し」だった――。彼らの心残りを解きほぐし、より良い看護を目指したいと奔走する日々が始まった。ナースが起こす小さな奇跡に心温まるお仕事ミステリー。

  • 最後の章がとくに泣かせる・・・。

    楽しみな作家さんだ。

  • 死期の近い患者さんが抱えている思い残し。
    それが視える看護師さんが、その思い残しを探して解決する物語。
    さらっと読めましたが、もう少し掘り下げた内容を求めていたせいか、物足りなさを感じてしまいました。

  • たぶん死期の近い人限定で気になってたけど解決できなかったちょっとしたことが霊みたいに見える「思い残し」に看護士の主人公があ〜だこーだ対応するお話し。
    最初が主人公がでしゃばりすぎて、(こんな行動は)あり得ない!と思っていました。
    そう思ってたのが伝わったのように、中盤、失敗してやり過ぎ感がなくなり、ぐっと身近な話になり、よかった。
    勉強する気はないですが専門用語の解説とかもあり、
    考え方でも良いものいただきました。
    じぶんの正義とあいての正義のぶつかりあい。
    介護は家族がそれを生活の一部として受け入れないといけない。
    介護はチーム、家族や役所や病院が一体となって取り組む、
    とか、響きました。

  • ナースの卯月さんには「思い残し」が視える。死の際にいる患者さんのベッドサイドに視えるその「思い残し」は解決すると消えるけど、視えてしまう卯月さんにとっては他のスタッフに話せないもどかしさやそれが何なのかと気になる気持ちがある。自身にも様々な過去があり葛藤や成長も話の中に盛り込まれており面白かった。ナースだった作者ならではの視点での話。次作も読んでみたい。

  • 元看護師が執筆した小説
    あるあるネタが多くて、共感しやすい。患者の「思い残し」が見えるというお仕事ミステリーで、心温まるストーリーが6遍。一気に読んだ

  • さらさらと読める
    見えるものに気づくのがワンパターンなのが水戸黄門的

    温かい気持ちになれる
    看護士さんたちありがとう

  • 【新川帆立大絶賛! 創作大賞2023(note主催)「別冊文藝春秋賞」受賞作】看護師・卯月咲笑には、患者の「思い残し」が視える――病棟で起きる小さな奇跡に涙が止まらない、心温まるお仕事ミステリー。

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