努力は仕組み化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学 [Kindle]

  • 日経BP (2024年8月8日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 目標設定とフィードバックは、行動の改善と維持にかなり効果があると結論付けられていますが、納得の結果でしょう。

    何かを継続しようとするときには、自分の頑張りを目に見える形にしてみましょう。そしてそれを基に、明日の目標を立ててみましょう。

    フィードフォワードのほうが「自分で意思決定した感じ」が強いので、効果を実感しやすく、満足度も高い。
    フィードフォワード:その行動をどれくらいやるつもりかを先に決めておくことで、将来の行動に影響を与えようとするものです。

    今週の平日5日のうち4日は、会社帰りにジムに行こう」と決めれば、「できるだけジムに行こう」と漠然と思っているよりも、努力を継続できる可能性が上がるということです。より具体的に「火曜日と金曜日の会社帰りはジムに行こう」だと、さらに効果があるでしょう

    フィードフォワードや実行意図は、新しい習慣を身につけようとしているときには、効果を発揮することは間違いないでしょう。これから努力を始めよう、という際には、「どこで、いつ、どのように行うか」まで決めてみるといいでしょう。

    様々な行動が自動化されるまでの日数を見ていくと、18日で自動化される行動もあれば254日(約8カ月)かかる行動もありましたが、中央値は66日となっていました。つまり、どんなことでも2カ月頑張ることができれば、その努力は意識せずとも自然に行えるようになっている可能性が高いのです。

    「なぜそれが必要なのか」「どのような効果があるのか」「どのように行うのか」「いつ行うのか」「何を目標として行うのか」をきちんと考えることが、自動化、つまり習慣化につながるのです。

    努力の継続のためには、まずは自分の努力は無駄ではないのだと感じることが必要です。それが「目標をクリアする快感」に変わったら、あなたは努力できる人間に近づいているでしょう。

    可能であるならば、内的統制になるような意識改革をしましょう。つまり努力したいと思っている物事に対しては「運ではなく、自分の力で結果を変えることができるのだ」と信じてみることです。「人生は自分の力で変えられる」と肩じることで、努力は続けやすくなるといえるかもしれません。

    人と一緒にいるときや、疲れているときが、努力をやめてしまう危険なタイミングだといえます。

  • 面白かった。

    ついつい未来の自分に「努力」を押しつけてしまいがち……

    というのは、本当にそうだなぁと思う。
    先送り体質を改めて
    未来の自分に感謝される自分になりたいです。

  • 努力のできる人とそうでない人の違い。

    出来ない人は出来る人が意思が強くて努力できるんだと思ってるが、努力出来る人は別に自分が意思が強くて努力できているとは思ってない。
    イコール、意思の強弱はできない人の言い訳かも?

    大事なのは自分は努力するのが苦手だと知ること、知った上で対策を打つこと。

    様々な努力するかしないかに関する研究について触れられている。

    全体的に本の構成がわかりづらかった印象。人の心理の説明や研究を説明したり、間でチェックシートを使うといいと言った実用的なアドバイスもあってなんだかあっちこっちいっていた印象。
    ただ人間の心理については勉強になった。

  • 読みやすい。文献情報もきちんと上げられているのが良い。きちんと論文読みつつ色々とツッコミ入れながら読むのが良いんだろうな。再現性問題とか辺りについてはあまり触れられていないのでそこら辺は気になる。

  • 10,11章が特に良かったと思う、
    今日中に各章の要点をまとめよう

  • ・フィードバックを与える
    目に見える変化(フィードバック)があると人の行動が変わる。
    効果的なフィードバックのために、目に見える目標を立てること、自分で目標を立てることが重要

    ・フィードフォワードを使う
    事前に目標を立てる
    どこで、いつ、どのように行うかを決める

    ・努力の自動化
    2ヶ月頑張れば自然とできるようになる

    ・教育
    なぜそれが必要か、どのような効果があるか、どのように行うか、いつ行うか、何を目標として行うかを学ぶことが自動化につながる

    ・ナッジ
    初期設定(default)に従う傾向にある
    EASTフレームワーク
    Easy 簡単、
    Attractive 興味を引く
    Social 社会的にする、あなたと同じ状況のひとはこうしてます、みんなで頑張る
    Timely タイムリーにする

  • ・努力という行為を行動経済学的な視点から分析。目先の利益と将来得られると期待される利益の現在価値を比較し、努力というコストを支払うかを判断する。
    ・時間価値の尺度は人それぞれ。時間価値の大小自体が問題なのではなく、自分はなんのためなら頑張れるかを考える。
    ・フィードバック&フィードフォワードによる自分の意思を意識、達成による有能感を味わうことが重要。
    ・周囲の環境は自身の努力への動機づけにプラスにもマイナスにもなる。
    ・コミットメントの重要性。将来の約束が守れなさそうな場合を見越して、予め縛りを設ける。特に難しい、つらい目標設定に有効。
    ・「自分は運がいい」「どうにかなる」というポジティブ思考は美徳である一方、努力を妨げる悪癖となる可能性がある。
    ・将来の効用の評価に用いられる双曲割引と割引曲線。双曲割引型の問題は、今の自分に直接関係のないことに対しては我慢しようとするが、今の自分に関係することに対しては我慢できないという一貫性のなさ。

  • 行動経済学者で起業されている山根さんの本。
    ふわっと思っていたことに対して、エビデンスを示してくれるのが楽しい。
    もう一度読み返したい。

  • ふむ

  • 待つという心的コスト「時間割引率」の高い人は努力をしない傾向にある

    自分の内側に楽しみを見出したり、自分の力を信じたりといった、自己中心的に生きることが努力を続けるコツかも

    人間はできることなら努力したくない生き物

    みんなやっているなら自分もやろうかなと思い、行動にうつす

    運と努力は裏表の関係にある

    成功を呼び込むのはほどほどに楽観的な場合のみ。楽観的すぎるとその日暮らしになってしまう

    真面目な人ほど、コツコツした努力の基準が厳しい

    〇なぜ読もうと思ったか

    タイトルに惹かれたから、仕組み化できればめっちゃいいなと思ったから

    〇メモを見直して印象に残ったこと、覚えていること

    再認識:みんなやっているなら~ 人間はできれば努力したくない

    新事実:成功を呼び込むのはほどほどに楽観的な場合。真面目な人ほど、コツコツした努力の基準が厳しい

    実行:ほどほどに楽観的に。努力したくないことを念頭にコーチングする

    → 仕組み化できそうではあるが結論がないといった印象だった。結論だけ求めている自分にとっては、論文長の本は読みにくい。

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著者プロフィール

山根 承子(ヤマネ ショウコ)
近畿大学経済学部准教授
近畿大学経済学部准教授。大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得満期退学(博士(経済学))、日本学術振興会特別研究員等を経て現職。主要論文に“Peer Effects among Swimmers"(The Scandinavian Journal of Economics,共著)。

「2017年 『行動経済学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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