杉森くんを殺すには [Kindle]

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  • くもん出版 (2023年9月1日発売)
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Amazon.co.jp ・電子書籍 (179ページ)

みんなの感想まとめ

複雑な時代を生きる若者たちに向けたこの作品は、主人公が「なぜ殺すのか?」という問いを通じて、自身の心の傷を癒し、成長していく姿を描いています。口語調で読みやすく、特にヤングアダルト層に適した内容で、登...

感想・レビュー・書評

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  • Twitterでたまたま見て、タイトルに惹かれたので買いました。
    今の複雑な時代を生きる、多感な若者に読んでいただきたい一冊です!

    出版社や、帯、本の分類から分かるように、ヤングアダルトをターゲットにした本です。振り仮名があるので、もしかしたら小学校高学年〜かも?
    文章も口語調で、今の時代に沿ったテイストで、かなり読みやすいと思う。
    人物が思ってる、話してることをそのまま書き起こしたみたいな。

    なんでこんなタイトルに?なぜ殺さないといけないのか?
    「なぜ殺すのか?」は作中で何度も出てくるが、この書き方が上手いなあ、と思った。
    これを通して、主人公が変わっていく姿を見れるし、小説的な面白さもある。

    そんな物騒なタイトルとは対照的に、とても考えさせられる内容だった。
    傷ついた心を取り戻す過程で、主人公は色々な人物と接することになる。
    その中で、自分自身もハッとさせられることが何度もあった。なんだか忘れたくないなって思って、読書メモ付けた。
    20代でもこんなにハッとなるんだから、10代の時読んでいたら……って思う。もっと早く出会いたかった!人との、社会との向き合い方を変えたかった!

    同年代や上の世代にはオススメし辛いものではあるが、10代には間違いなく読んでほしい。絶対自分の子供にも薦める。

    明るい作品が多かった自分の時代と比べると、
    今の10代向け作品はこんなに深い所まで入ってくるのか…と衝撃。
    それほど問題視されているんだろうし、それほど複雑なんだと思う。今の社会。

    今いる友達、マジ大切にしよ。。。。。。

  • ドキっとするタイトル。
    しかし内容は 表紙絵のように
    どろどろとしておらず
    どこか ふわふわとしていました。
    揺れ動く思春期 傷ついた心を修復するには
    行きつ戻りつ 時間をかけるしか無いんだと。

    その修復は ひとりではできない。

    これだけは言える。
    いろんな拠り所を増やすことが修復の一番の近道。

    若年層の自殺が過去最多となる今年。
    追い詰めているのは 子どもの周りの大人たち。

    生きて 笑ってくれてたら いい。
    どんな状況になっても いつか 笑える日はくる。
    ユースワーカー養成講座に通った後だと強く感じます。

    思春期の子どもだけではなく 保護者や 多くの大人にも読んでもらいたい。

    ちなみに手を動かすことで 
    心を整えることができる、という
    手芸や工作の力を改めて感じました。 頑張るぞ!

  • 全ての人への説教臭さがある感じがしてあんまり好みではないけど、なんかの教科書とかにはなりそうだと思う…児童文学だけあって読みやすい!最近のホットな話題としてはオススメ

  • この年になると感覚でわかって、そうしているということを、言語化している。若い人が読むべき小説。そのとおり分類も児童書になるのか・・・
    主人公の周りの登場人物が素晴らしい。現実はこんなに恵まれないから難しい

  • スイスイ読めた。大切な人を亡くした時の心の守り方、立ち直る過程を暗くならずに書いた本。

  • 子供向けと思って侮るなかれ!巻末に書かれているように相手の話を否定せずにただ聞く、なんて60近い自分は未だにできていない。「殺したい理由」を具体的に書いていくことで心が整理されていく…これはイメージできるかな。「依存できる相手が複数いるのが大人」という点ではまだまだ自立には程遠いな…

  • こんな内容だと思わなくて、読んでてびっくりした。

    会話のテンポにうなる。主人公が語るのでその世界観に入るのに少し時間がかかる。
    まわりの友達や家族がいい。お母さんが特にいい。

    とても読みやすいので、誰でも一回読んでおいて損はない一冊。こういう若々しい独特の視点と切り口で重く難しいテーマを取り上げるのはとても良い試みと思う。

  • 題名を見てすごく気になっていた本です、
    わたし的にはあんまり重たくなくて読みやすかったです!

  • ネットで自傷の画像を意図せず見たことがある。もう大人なので、つらいんだろうなあとただ思ったけれど、学生の頃初めて人の自傷痕を見た時は内心動揺したなと思い出した。同じネット画像を見て動揺した子どもはきっといて、そんなことが今いたるところで起こっているのだろうと思う。
    この本はそんな「傷ついて苦しんでいる人の周りの人」に読んでほしい。児童書ではあるが大人の「周りの人」が読んでもきっといい。
    周りの人も別の見方では当事者だ。特に子どもには広く知られて欲しい。とてもいい本でした。

  • なにかのSNSで見かけて購入した作品。
    児童文学の部類らしいけど、
    大人が思っている以上にこどもは
    いろんなことよくわかっていて、
    でもわからないこともあって
    葛藤しているんだろうなあと思う。
    特に中学生ぐらいまでは世界が狭いからねえ。

    自分も子どもの頃があったはずなのに
    どうしてか子どもは子どもだと
    見くびっているなあと自戒する。

    杉森くんが苦しくてつらかったことと、
    相手には相手の人生があって
    あなたを支えるためだけに
    存在しているわけじゃないことは両立するんだよなあ。
    学生時代、結構テイカー気質の子もいたけど。

    ほんとにね、
    みんな健やかに生きようね、と思う日々。

  • 学生の時に感じたことが、酸いも甘いも言語化されていて、みずみずしく感じる文章。
    最近、あまり好ましく思わなく感じる人々に対して、自分の中のイメージと現実が乖離しているというのがしっくりきた。期待しすぎていたのか…。

    主人公や杉森くんのように、ささいなことで悩んでしまう気持ち、利益を鑑みずに思いやる行動、あったなあ。
    大人になって、自由な時間も脳の容量もなり、図太くなった。若いときの繊細な感情の動きを思い出した。描写が素敵。


    主人公の自分の成長をしっかり感じて自分を褒めてあげる描写が好き。今の人はこんなに素直なのかな。見習って前向きに生きたい。

  • タイトルからは想像できないような思春期の不安定な感情や他人との向き合い方が描かれた作品。
    杉森くんを殺したい理由ややり残したことを考える中で、自分の内面と向き合って、前に進んでいく主人公の姿が、子どもだけじゃなく大人の胸にも刺さる内容です。

  • 子供が学校の図書室から借りてきて出会った本。タイトルからどういう内容かが気になり、惹きつけられた。
    読んでみると…人間的な魅力を感じさせる主人公や周りの登場人物達。特に主人公の奇抜というか大人びた部分のある思考や言動が魅力的だが、出来事の悲しさとやるせなさを感じ、自身が家族として同じ立場に置かれた時にどうできるかを考えさせられる内容だった。

  • 児童文学のカテゴリに入る小説ですが、おとなが読んでも楽しめます。それは、本書が喪失と再生の物語となっているからです。おとなになればなるほど、失ってきたものは多く、そこから再起した数も多いのだから、おもしろく読めるのです。

    とはいえ、本書は本来は子どもたちに向けて書かれています。ネットでは中高生向けとする意見が多いようですが、ぼくは小学生でも読めると思います。というか、実際のところ、中高生が読むには内容が中高生的すぎるかんじがします。たいていの中高生は、本を読むとすれば、中高生向けの本よりすこし背伸びしたものを好みがちです。

    その点、本書は巻末にガイドがついているように、おとな向けの書籍もすこし紹介されています。作中終盤で引用される「トラウマ島」という概念、「自立とは依存先を増やすこと、希望は絶望を分かちあうこと」ということばも、引用元が明確にあります。(あまりにそのまま引用されているので、明記しなければいけなかったのかもしれませんが)

    ひとつ欠点があるとすれば、本書の機能面です。
    内容、解説、ガイドと、人間関係や環境に悩んでいる子どもたちへのケアとしての機能を目指しているのはよくわかりますし、なにも非難されることではありません。ただ、そのような悩んでいる子どもたちに、本書がどこまで届くのかはいささか疑わしい部分もある。

    本書ではさまざまな悩みの種が描かれるものの、ほんとうに種だけで終わっている要素も多いです。
    描写不足でいえば、離婚でいなくなった実母の暴力などはくわしくは触れられません。主人公に好意を寄せる男の子も、きっかけらしきものがありません。

    最後に、主人公のまわりのひとびとが、あまりに善良すぎる点が気になります。喪失と再生の物語ですが、ここまでひとが揃っていれば再生は容易いのでは。むしろ本書を手に取る悩める子どもたちは、そのようなひとびとがいないからこそ悩んでいるはずではないかと思いました。

  • 思ってたテイストとは違ったけど、ここ数年の人生のテーマの一つの「いい大人」になるための学びがある本だった
    小説ではなくて漫画でもいい感じはしたけど
    ライトな文章表現だから読書苦手な人でも読めそう

  • 自分、あるいは周りの友人の身に、厄災が降りかかりどこかの穴に落っこちてしまった時、次にどう動くべきなのか。そういった教養を補ってくれる本であると感じました。
    ある一人の女の子の心の動き方を観察すると言う意味でも、読んでいて新鮮でした。

  • 何とも現代向けの児童文学だなと思った。

    1人の女の子が悲しみを受容していく過程をゆっくり見守る物語。

  • 心の微妙な揺れ動きを若年層にまでわかりやすいように平易な言葉で書くのはとても難しい。
    また、主人公や登場人物の思考にも不合理なこともなく、全体的にうまくまとまっているように思う。
    この作品は上記の2つの完成度が高く、普通の小説よりも短いので最後まで興味深く読めた。

    ネタバレ無しで評価するならこんな感じ。

  • 「杉森くんを殺したい。」物騒なセリフから始まるが、最初の方のフリの部分で違和感を覚え、その後の展開は・・・

    Xで大絶賛している人のポストを見て気になって読んでみましたが、これはかなりクルものがありました。メインターゲットは内容的にも10代だと思いますが、どの年代の方が読んでも発見がある良い作品でした。

    当事者だけでなく、周りの人たちの呪縛。折り合いの付け方など自らを救うためにも誰かを頼れる強さを身に付けたいものです。

  • この本が気になった時、あなたにはこの本が必要なのだと思う。
    年代性別問わず、たくさんの人に読んでほしい。

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著者プロフィール

長谷川まりる/1989年、長野県生まれ、東京都育ち。職業能力開発総合大学校東京校産業デザイン科卒。『お絵かき禁止の国』で第59回講談社児童文学新人賞佳作(2018年)、『かすみ川の人魚』で第55回日本児童文学者協会新人賞(2022年)を受賞。ほかに『満天 in サマラファーム』など、話題作を発表している。創作同人会「駒草」所属。

「2023年 『キノトリ/カナイ 流され者のラジオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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