第1話鋼鉄の男
2019年東京都江戸川区槻尾憲高(つきおのりたか)本名巡査長有史以来の堅物まるでロボットと言われる。関東管区警察学校巡査部長や警部補の昇任試験に受かった警察官が入校する施設。いわゆる昇進のための学校卒業後は刑事部や公安課へと振り分けられていく。
槻尾は20年前、埼玉県川口市に住んでいた。父親である槻尾浩二(つきおこうじ)が借金を残したまま自殺し、姉と2人の自宅をヤクザにおそわれる。姉を犯されそうになる。歯向かうが子どもだから歯が立たない。そこに不破が助けに。こいつらは使いっ走り。指示を出してる大元はこんなところにこない。「守りたいやつがいるなら常に何手も先を考えて生きろ」と言われる。
その不破に学校で出会った。槻尾の目標は公安に入り、最深部(おおもと)を捕りにいくこと。不破圭蔵(ふわせいぞう)本名公安課 特殊組織犯罪対策室 室長
神城安吾(かみしろあんご)
槻尾は潜入捜査課になるために2年刑務所2年間刑務所に入る。偽名 乾憲高(いぬいのりたか)に。
潜入するのは裏社会を牛耳る暴力団(ヤクザ)「講談組」講談組随一の武闘派集団“黒縄会(こくじょうかい)”に潜入。刑務所で同室に黒縄会のメンバーがいた。そいつに紹介してもらう。
計画は25年前から始まっていた。ヤクザが衰えても代わりに外国マフィアや半グレ集団が玉座に座る。抑止力としてヤクザは必要。そこで国家権力を使ってヤクザを、乗っ取る。講談組組長の座に警察官を座られせる。それこそが“バックランク”バックランク=敵陣最深部、そこは駒が姿を変える場所。乾は潜入捜査することを予測してすでに背中一面に入れ墨をしていた。
第2話 大胆不敵乾は下積み。忍耐と理不尽の日々。
神城安吾は黒縄会の舎弟頭乾憲高は黒縄会 舎弟。
組長の部屋を掃除するついでに盗聴器をしこむ。そのお陰で内部情報がわかり、3つの事件で5人のヤクザを逮捕。
黒縄会 組長 後藤田貴俊(ごとうだたかとし)本名乾は殴られてもやり返さない表情を変えないのはイザナに会うためだった。後藤田がうちの若大将(イザナ)が興味津々、連れてこいっ毎日うるさい。と
講談組は本家から2次団体、3次団体と組織図があり、黒縄会は2次団体のひとつ。2次団体はあと、壬生沢(みぶさわ)組と掛巣曾(かけすそう)。黒縄会は最有力で後継者候補はイザナ。次が安吾。凪乃イザナを蹴落としたい。そのためイザナ家に盗聴器を仕掛ける。イザナは表情フェチ。黒縄会 若頭秘書 平玄四郎(たいらげんしろう)本名盗聴器は蛍光灯をスタンガンで劣化させ、買った蛍光灯にしこむ。蛍光灯は誰がいつどこで買うかわからないけど、区画の全てに仕込む。つまり一般人にも買わせる。盗聴しなければただの照明器具。イザナに怪しまれ、ふたりとも全裸で身体検査されるが、何もでない。(スタンガンは砕いてトイレに流した。)成功したことで、車の中で乾の口角が上がった。それをイザナに監視カメラでみられ「やっぱりなにか仕掛けたと思う」と怪しまれる。
第3話火蓋盗聴器はうまく機能して、何人か捕まえる。旭星會(きょくせいかい)、壬生沢組、封泉会(ふうせんかい)。イザナは仕事の話をする部屋をそれぞれで変えていて、盗聴器が照明器具にあることをつきとめた。照明器具が壊れるまでの数ヶ月にイザナの家に入った7人がよばれ、誰かが潜入捜査官だとバレた。というか、ほぼ乾を疑ってる。乾とイザナな頭脳戦。イザナは決意表明に家に火をつけた。盗聴器は機能したまま、つまり、公安に聞かせている「潜入捜査官を引き摺り出す。どんな計画が暴いてみせる」と宣戦布告した。乾はイザナを通過点ではなく排除しなければならない男だと認識し、わざと近づく。「一緒に公安のクソッタレをみつけだしましょう」と握手の手を出す。
第4話 亀裂乾は安吾に「無茶をした」とキレられる。が全て乾の計画どおりだった。イザナが電子機器を筒抜けにさせる前に、Nシステム(警察管理の監視カメラ)に映るところまでたのだ。乾は国家権力の恐ろしさをイザナに味あわせてやろう。と思っている。