小説 [Kindle]

  • 講談社 (2024年11月20日発売)
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Amazon.co.jp ・電子書籍 (198ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 読書好きの少年のたわいもないお話かと読んでいたが、後半にかけて急に世界観が変わり一瞬同じ本なのか戸惑うほどだった。
    前半含めいろんな伏線を回収しながら真理に近づいていく感じが、世界観を変えた気がする。読んでて急に落ち着かなり、なぜだかドキドキした。どこに向かうのかわからず、最後は圧倒されてしまった。

    本文中にあった「読む前よりも必ず心の中が増して、一人の人間の意味が増えている。」ってフレーズは心にストンと落ちてきた気がする。

    私は小説家ではなくただの読者であるが、この場では読んだ小説から増やした内側を外側に出してますます内側を増やしていこう!

  • 初めて読んだ作家さん。
    正直、ぶっ飛んでると感じた。

    内容はどこに触れても未読の方の楽しみを削ってしまいそうなので、感想だけ書きたいが、一言で表せないから大変。

    小説を読ませる側と読む側、隔てるものは、小説の意味とは、人間とは、、、

    そんな倫理的思考に陥りながら、宇宙という果てしないものから原子の構成という見えない起源を、作中で旅をする。
    最後にそっと救われた気持ちと、これからも小説を読み続けたいという気持ちが残る。

    とにかく小説好きなら、主人公の気持ちに触れ、宇宙に触れ、心に触れ、小説に辿り着く感覚を楽しめる一冊だと思う。

  • 物語の途中から幻想的な雰囲気にもなってきて、どこに着地するのかワクワクした。何もかも投げ出して小説に没頭したい願望は痛いほどわかるし、「君はなぜ、小説を読むのか?」という問いには考えさせられ、作中で提示される解答にも納得できる。"小説”を愛するすべての人に刺さる作品。

  • YouTubeで書店員芸人の方が「2024年一番心震わせた小説」として紹介していたのがこの本だった。
    正直、タイトルが「小説」なので、中身が全くわからない。
    それでも心を震わせるというのだから、興味が湧かないはずがない。
    YouTubeの動画を途中で止めて、AmazonでKindle本を早速購入し、読書開始。

    主な登場人物は主人公内海修二(うつみ)と外崎真(とのさき)そして謎の売れっ子小説家である「髭先生」の3人。
    学校の隣にある謎の髭先生の自宅に忍び込み、読書の楽しみにのめり込んだのが物語の始まり。髭先生からの承諾も得て、大量の小説を読むために髭屋敷に通う日々。
    そんな少年時代から、時は流れて〜
    ってあらすじだけでいってもなかなか伝えるのが難しい展開。

    本を読むことが好きな人間同士の繋がりと、書く側の人間と、読む側の人間との立場の違い。むしろ、書く才能のある人間と、ない人間との違い。小説は好きだけれども「読むだけじゃ駄目なのか?」そんな主人公の悩みと葛藤とがぐるぐるしていく。
    そう、本当にぐるぐるしていくのだ。
    急に場所も、時間も突然に飛んでいく。そして戻っていく。
    すごい読書体験ができる本だった。

    髭先生の自宅には謎の場所があって、地下へ続く螺旋状の通路を進んで行った先にある、不思議な空間。そこは真っ暗で、真ん中に石碑があり、古びた原稿のようなものが置いてある場所。そこで出会う少女。髭先生の「孫」。ちょっと不思議な世界感や、異空間の感じが、ねじまき鳥クロニクルの枯れ井戸の中と似ているなと思った。
    現実と異質なものとの邂逅。現実なのか妄想なのか。

    髭先生の自宅から始まった物語は途中で果てしなく大きな広がりを見せる。それは宇宙であり、生命の誕生であり、そして妖精である。うん、さっぱりわからんわね。なぜそうなるかは、読んでみないとわからないかな。壮大な大風呂敷は一体どうやって畳むんだ、と心配しながら読み進めたが、すごく上手くまとまって、確かに心を震わされた。紹介に偽りなしだった。

    主要3人から始まった物語。なるほど、そこに帰結するのか。はるかに大きく広げた物語が、ある一点へと集結し、そこに涙が溢れる。この本のタイトルは「小説」だったな。確かにそれしかないよな、と思わざるを得ないラストだった。うん、いい本読んだ。

    あくまで、作者の考えであるけど、小説とは何かの一つの答えがここにある。
    かつてない読書体験をしたいのならば、読んでいて損はないかな。

  • 著者らしい(と過去作のタイタンやバビロンの印象からの私が感じる)、大きな「答え」に向かう話。

    著者なりの小説とはという問いへの答えについて、そうかもなとは思うのだが、あまりに力強く断定的にストーリーが流れていくので、少しついていくのに苦労する。

    一方で、メッセージにかかわらず、ストーリーは突拍子のないファンタジーにしているのは、きっと著者なりのバランスなのかなと思った。

  • 私には刺さらなかった。
    こんなオチだと知っていたら読まなかったが…残念てした。

  • 不思議な話
    読んでいてどこに着地するかが見えずワクワクした
    また時間をおいて味わいたい

  • 序盤は村上春樹的な雰囲気があって、楽しんで読んでいましたが、終盤から宇宙やら生命やら精神、ファンタジーetc..で、ぶっ飛びすぎて意味が深すぎて疲れてしまい、斜め読みになった。
    もう少し分かりやすく丁寧に書いて欲しかった。
    私には難解な小説でした。惜しかったです。
    ただ表紙の「小説」の文字デザインは秀逸!

  • 小説とは何かを哲学的にではなく一つの壮大なストーリーとして描いている作品で、読み終わったら読書が好きになっていました。エヴァンゲリオンみたいな感じがありました。本屋大賞選ばれて欲しいです

  • 少し難しいから途中、苦しくなるけど
    ぜひ最後まで読んで欲しい一冊です。
    まさに小説!!

  • すごい本を読んでしまった。

    「小説」の話なのに、話は宇宙の起源から生命の誕生、さらにはケルト神話の世界にまで話が広がり、訳の分からない世界に行き着いて、最後はこうだったのか、と納得。

    人はなぜ小説を読むか、を考えさせられる一冊でした。

  • 1月3日再読。
    正直この作品の言葉を全て理解するのは難しく1回目は読み終えたが???だった。
    今回再読して、確かに難しい。
    けれどこの作品に出てくる言葉の美しさや、丁寧さに魅力された。
    そして何より、読むことを肯定する、小説好きへの本だと感じた。
    手元に持っておいて節目節目に読んで自分が何を感じるか知りたい本だと思った。

  • タイトルがまずすごい。人に説明するとき一回「?」ってなる。図書館で借りたときちょっとだけ司書の方と禅問答みたいになって恥ずかしかった。

    なんで小説を読むのか、アウトプットすることの重要性を説くことが多い本がある中で、物語を通して著者の小説を読むことに対する見解は新しい気がした。

    あと登場人物の名前もフラグになっていたり、謎のファンタジー要素が急に出てきて戸惑うがちゃんと意味あることだった。

    読み終わった後、確かにこのタイトルしかないわ。と思った。

  • 素晴らしい小説でした。
    日常から非日常へと、主人公と共に引っ張られていく感じがあって……。読み終わった後は、本の中から現実に戻ってきた、戻って来れた、のような安堵感さえあるほど物語に没頭しました。
    途中、宇宙や意味など、少し難しいところも出てきます。神秘的であり、現実世界から少しずつ足が離れていく、それこそ小説という宇宙の中のチリとして漂う感覚……で、終盤の方は読み進めていました。
    この本を読んで、様々な情報や物語が私の内側に蓄積されたことを実感するとともに、また次の嘘へと手を伸ばし、読書を楽しんでいきたいなと思える一冊でした。

  • 不思議な物語だった。

    ただ本を読むことが人生のすべてだった内海と、その同胞である外崎の話。
    彼らは小学生の時に出会い、無尽蔵とも言える蔵書を持つ作家の「髭先生」の家に入り浸るようになる。高校も大学も仕事も、内海は本を読むことを中心に選んでいくが、外崎はある事件がきっかけで小説を書くことを選ぶ。外崎の文才は素晴らしかった。内海はそれを世に出さなければと考え、彼の後押しをしつつ本を読む生活を続ける。とうとう外崎が文芸賞を受賞した夜、何気なく問われた外崎の「内海君は書かないの」という言葉に、内海は爆発してしまう。「読むだけじゃだめなのか」
    外崎はその内海の問いに答えるため、ある「小説」を書こうとする。

    小説を読んでいるだけの自分の行動に、不安を感じる内海の気持ちにはとても共感した。世の中の、もっと人のためになることをしている人間に比べて、自分は自分の欲望のためだけに時間を使っていると思ってしまう。その気持ちには覚えがある。
    内海は繊細過ぎて不安になってしまうほど、小説のことが好きだった。外崎はそんな内海が大好きだった。
    小説を愛するすべての人にとってはそれぞれの背景があり、それぞれの意味がある。
    別の人が主人公で「小説」というタイトルの物語が書かれたら、そのにはまったく別の物語が描かれているかもしれない。
    これは、内海と外崎二人にとっての「小説」という物語だと思う。

  • 終盤、小説を読んでいるだけなのに星を眺めているような宇宙を漂っているような…
    読み終わった後の「帰ってきた」感。
    とにかく不思議な読書体験ができました。

    私も本を読んだ後「良かった」しか出てこず
    上手く感想が言えなかったり、語り合えない側の人間です。

    アウトプットを超重視する世の中ですが
    この本は「読むだけで良い」と語りかけてくれます。
    と言いながら私も感想書いてる訳ですが
    書かなくても良い。読むだけで良いんだ。

    しかし…大人になった内海君の読書にストイック過ぎる生活はちょっも心配になっちゃった…でもこれフィクションだから大丈夫か…!

    ノイタミナでアニメとして見てみたいな〜

  • 前情報もなく本屋対象受賞作なので読むことに。
    本好きの少年が小説を書くストーリーなんだなぁと読み進めていました。
    中盤あたりからなんか様子が変わり、
    え!?こんな展開になるの??
    これは全く予想出来なかった結末に、
    読了後最初からのストーリーを思い出して、
    あ〜なるほどと、心の中でひとりごちた。

  • 内海と外崎。
    内側を広げていく内海とそれを外に出そうとする外崎っていう感じで名前にも意味があるんやね。
    凄い哲学的な感じな表現が多くて、小説を読むことは、嘘をつくことができる人間だけが内面の世界をどんどん広げることができる、だから小説を読もうみたいな内容だったかな。あまり正確に理解できてないかもしれない。

  • 「小説は読むだけじゃダメなのか」

    この問いに対する答えを、今は出すことができない。

    この作品の面白さを、他の人々のように理解できないのは、私自身が作品の芯まで
    読めていない証であり、そこまでたくさんの小説を読んでいないという証拠になる。

    後半の意味不明な哲学的な世界を、理解できる日が来るのか?

    答えを見つけるためにも、『小説』を理解するためにも、読書するしかない。

  • 不思議な本でした。
    最後の方は話が壮大かつ幻想的過ぎて理解がなかなか追いつかないのですが、最終盤の文章を読み終えた途端に鳥肌が立ちました。

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著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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