- 本 ・電子書籍 (226ページ)
感想・レビュー・書評
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何十年も前に婚活パーティーに参加したことがある。昔はこんな詳しいプロフィールカードをつくってなかった。こんなふうに段取り良くしてくれたら、もっと話題を弾ませたのに。尤もあの頃は、男性がお金を払い、女性は無料か少額という仕組みだったので、女性側は食べるだけ食べて帰るようなパーティーが多かった。
前著のような特異の才能を持った登場人物ではなく(いや、持っているのか)、いやそうではなく、押し出しのきく性格ではなく、終始控えめな人たちばかりが出てくる作品なので、共感度がかなり高い。なかなか拗れている人ばかり出ているけど、その中での理想的なコミニュケーションの取り方のひとつを、主人公は図らずもとって行く。もともと地頭がいいからなのだろう。とっても勉強になりました。
実は、読了後次の朝、婚活とは全然違うけど、なかなか癖のある人の本音を引き出す夢を見た。時間がなくて(^_^;)、人がたくさんいる前なのに話を聞いたり、「お前」とか言ってしまった。覚めたあと反省した。
一人ひとりの登場人物をくっきり浮かび上がらせる手腕は同じ。現代の婚活業の利用者、主宰者両方の想いが知れて楽しかった。audibleで聴終。
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婚活運営会社を舞台に、40歳男女の交流を描いた作品。
成瀬シリーズは奇抜な主人公だったが、こちらは等身大の主人公。ストーリーも等身大の40代の恋愛?模様であり、あえて前作と逆のテイストにしたのかなとも感じたが、日常をコメディチックに切り取って描写する作風は健在でした。
良くも悪くも、という言い方になってしまうけど、あまり起伏が無く、スッと読み終えた感じです。個人的には日常モノにしてもコメディモノにしても少し物足りず、でした。 -
○宮島未奈(著)
○『婚活マエストロ』
○Audible にて
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(あらすじ)
40歳の三文ライター・猪名川健人が、婚活業界への一歩を踏み出すところから始まる。
彼は婚活会社「ドリーム・ハピネス・プランニング」のホームページ作成を引き受けることになった。
この少し怪しげな婚活会社との関わりの中で、彼は運命的な出会いを果たす。
それは、「婚活マエストロ」と呼ばれる美しい司会者・鏡原奈緒子だ。
真剣に結婚を考える参加者を求める彼女に刺激され、猪名川は次第に婚活に対する意識が変わっていく。
様々な出会いや経験を重ねる中で、彼は自分の未来に何が待ち受けているのかを探り続ける。
果たして、猪名川は真実の愛に辿り着くことができるのか。
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(魅力)
猪名川が、婚活の世界でさまざまな経験をする様子は、時にコミカルで、時にシリアスだ。
初めての婚活パーティーで感じた疎外感や、他のイベントでの再会など、リアルな婚活のエピソードがたくさん描かれている。
婚活の実態が軽やかに表現されていて、思わずクスッと笑ってしまう瞬間も多い。
この作品を読めば、婚活に対する不安や抵抗感が少し軽くなるかもしれない。
猪名川が、新しい挑戦を経て成長していく様子は、新たな一歩を踏み出す勇気を与えてくれる。
結婚だけでなく、広い視野で人との関係を考えさせられる物語だ。
新たなつながりに思いを馳せて。
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(ひとこと)
個性的な人がいましたね。
話し方が面白くて好きでした。彼女もひょっとしてマエストロかもしれませんね。
気になる発言をしていましたから…
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あっという間に読み終えてしまいました。
成瀬シリーズと比べると、キャラ推しの印象は強くなくて、
どちらかというと主人公の健人の価値観や感情に共感できるところが多く、
(特に内向的で自分に自信を持てないところ)
全く別の物語として楽しめました。
ただ成瀬シリーズの疾走感は息づいていて
読了後はなんともいえない爽快感があります。
ありがとうございました。 -
婚活マエストロ
タイトルだけで、表装だけで、
ああ、イマドキの婚活ストーリーね
なんて、スルーしてた私、損してた(笑)
イメージを裏切って
メインキャラは40代貯金なし、
スキルなし、恋人なし、のコタツライター(笑)
イマドキ…じゃ全然ないね
そんな彼が大家さんに紹介されて
婚活パーティー運営会社の記事を書くことに
おっかなびっくり婚活業界に足を踏み入れるのだ(笑)
夢と現実
華やかに見えて、難しい現実もある
本当は誰でも少しだけ幸せになりたいだけなのに…
謎なマエストロ?とのやり取りも気になり一気読み
内容全然イメージと違って楽しめた
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全く縁が無い婚活パーティーの裏側がわかって単純に面白かった。
プロフィールカードの書き方のアドバイスなんて、仕事でも役に立ちそう。
成瀬ほど明確なキャラではないけど、まじめな感じは、とても好感がもてる主人公、参加者も個性的でその後が気になる。
成瀬っぽい参加者もいて、楽しめた。
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'24年12月14日、AmazonAudibleで、聴き終えました。宮島未奈さんの小説、3作目。
「成瀬シリーズ」と同様、とても面白かった!楽しく聴けました。
全六篇、全部素敵でした。
最後の「主催者」のラスト…二人の未来を、温かく見守りたいと思いました。フィクションなのにね。◕‿◕。
続編、希望!もちろん、他のお話しも! -
成瀬よりは……。
でも読みやすく、すぐ読み終わってしまった。
池田さんがクセ強め。
宮島未奈の作品






この本を読んで、昔方式の婚活パーティーは、もはや消滅している可能性が高いと推測しました。
だとすると、昔のことを書くことは...
この本を読んで、昔方式の婚活パーティーは、もはや消滅している可能性が高いと推測しました。
だとすると、昔のことを書くことは、都市民俗学に貢献することではないか?と思った次第です。むしろ他の方から「そうだった、そうだった、わたしも‥‥」という声が出るかと思ったのですが、もしかして岡山の田舎の街のローカルルールだった?
合コンは一回参加しました。それこそ、高度な会話スキルが必要で、2度といくもんかと思いました(^^;)。
あ、アイコン元に戻ってる!
今朝、きちんと見ておこうと、一回拡大しておいて良かった♪
アイコンご覧になって下さ...
アイコンご覧になって下さったのですね♪
ありがとうございますm(_ _)m
また生大飲めた時は記念にパシャリしてもらうようにします( ̄^ ̄)ゞ
フランクになりきれない。
何処かの天才さんのように、何も考えずにスパッスパッスパッと切れ味すごい返しができればいいんだけど、...
フランクになりきれない。
何処かの天才さんのように、何も考えずにスパッスパッスパッと切れ味すごい返しができればいいんだけど、10回ぐらい頭の中で繰り返してやっと返せるという頭の構造になっているので、合コンもこうやって失敗するのです。
小説の中ではよく生きづらい生徒として登場するというアレです。
でもわたしの場合は、同時に「鈍感」要素があったので、無事に学生時代を過ごしました。現代の若者は生きづらいですよね。鏡原さんみたいな婚活マエストロがいたら、ホントに行きたかった!