よむよむかたる (文春e-book) [Kindle]

  • 文藝春秋 (2024年9月19日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 「よむ→朗読、よむ→解釈、かたる→仲間と語る」高齢者の読書会の話。

    毎月第一金曜日、喫茶シトロンに集う。
    20年続いている読書会。
    参加メンバーは個性溢れ、
    愛嬌があって憎めない。

    亡くなったメンバー、
    新メンバー井上さんの真実、
    それぞれが抱える病や家庭事情。
    それでも、前を向いて歩いていく。

    マンマの言葉が良かったなあ。
    「誰もが欠けた部分を持っていると
    気づいた。自分だけじゃなかった」
    自分の殻に閉じこもっていると、
    そんな単純な事も見えない。
    何人か人が集うと、
    自分のことも世の中のことも
    見えてくる。
    完璧ではない自分を
    読書会という鏡で
    見ることで、俯瞰できる。
    周りの人達を慮る気持ちを忘れずにいられる。

    こんな読書会があったら
    参加したいな。





  • 老人たちの読書会の会場となる喫茶店を引き継いだことから、読書会にも否応なく巻き込まれる主人公。読書会は朗読と読解の2つの側面て行われ、それぞれのキャラクターが滲み出ていて騒々しく微笑ましい。絶妙な組み合わせなので実現は困難だろうけど、こんな集まりを持てたら人生楽しいだろうなぁと思った。

  • 猛烈に読書会に入りたくなり
    東京都内で探したら、怪しすぎる読書会しかなくてガッカリしました。
    宗教?マルチビジネス?
    ありゃりゃ

    こんなにハードルが高いとは
    思いもしませんでした。


    平和な読書会。

    良いなあ~。



  • 絵本の読聞かせが好きで、読書会に興味が出てきたので手に取ってみました。 叔母のカフェを引きついだ事で、縁がつながっていくのはちょっと羨ましい環境。高齢者と店主の若者の繋がりを描いていますが、読後は終わりの寂しさを感じます。  ここから次の世代や新しいメンバーにつながるような明るさも欲しかったです。

  • わたしよりもこの本を貸した母が色々と共感し思うことがあった様。やっくん以外の登場人物の年齢に近いからかな。それでも、お年寄り特有のブラックユーモアとか、涙脆いところとか、ふとした仕草、意固地な性格などなど「きっと誰も彼も歳を取ったらそうなるよね!」と前向きに思う。

  • 読書会の楽しさを知っている人たちと、まだこの楽しさを知らない人たちに読んで貰いたい一冊。
    今度小樽に行く予定なのでしれっと聖地巡礼できないかもう一回おさらいしよう。
    そして課題本となっている『誰も知らない小さな国』も読まなくっちゃ。

  • 評判が良かった本ですが、個人的にはそこまでではなかったです。
    もっといろんな本のことが出てくると思っていましたがそう言う内容ではなかったです。

  • 悲喜交々を上手く描いた、読後感の良い良質なエンターテイメントという印象。自分はハマるという感じじゃなかったけど、好きな人は多そう。

  • 「平場の月」が良かっただけに期待したが、ちと残念だった。

  • ☆メモ☆
    どの人にもその人らしさがあると知りました
    「その人らしさ」というよりももっと強烈な「その人でしかなさ」がどの人にもあります

    ほんとうに、あなただけのお話ですか?
    あなたひとりでつくりましたか?

    ——————————————————————

    人間はやっぱり社会的な生き物
    他との関わりなしでは、生存はできても生きることはできないのかも
    多種多様な関わりの刺激があってこそ自分を知る事ができるのかも

  • なかなか最後まで、どうなるのかわからなかった。

  • 北海道小樽?の地で、老人連中の読書会があり、叔母から喫茶店を託された青年が参加する。



    ほっこりして心温まるストーリーだった。長い。

    70〜90歳ぐらいのじじばば。

    ・会長は元人気アナウンサーの88歳の爺さん。矍鑠としているようで、実は糖尿病が酷かったり、入院させられたりする。

    ・シルバニアは元教諭の86歳の婆さん。天然で辛辣なツッコミをする。

    ・マンマは82歳の女性。終盤死ぬ。

    ・蝶ネクタイは86歳の爺さん。シルバニアと同僚だったこともある。引きこもりの独身だったが、読書会に誘われて。主人公に小樽弁を解説するなど、比較的マトモな雰囲気がある。

    ・まちゃえさんは92歳の女性。息子がいたが若くして交通事故で亡くす。その息子の婚約者が実はみごもっており、井上である。その親友がみちるで、ミチルの甥が主人公。

    ・シンちゃんは78歳の男性でまちゃえさんの旦那さん。

    20周年を記念した冊子を作ったり、公開読書会を行い。

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著者プロフィール

1960年北海道生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞し作家デビュー。09年『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞、19年『平場の月』で第32回山本周五郎賞を受賞。他の著書に、『ロコモーション』『静かにしなさい、でないと』『満潮』『にぎやかな落日』など多数。最新刊『よむよむかたる』が第172回直木賞の候補作に。

「2025年 『棺桶も花もいらない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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