銀河ホテルの居候 また虹がかかる日に (集英社文庫) [Kindle]

  • 集英社 (2024年9月20日発売)
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本 ・電子書籍 (258ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 軽井沢の老舗ホテルで行なわれている手紙ワークショップ
    ある者は未来や過去の自分に
    またある者は今は会えぬ誰かに思いを綴り
    新たな一歩を踏み出してゆく
    壁一面に色取り取りのインク瓶が並ぶ手紙室の光景は想像するだけで思わず溜息が
    体験者の心のうちを透かし見る目を持つ担当苅部の素性も気になるところ
    しかし緑色が果し状に使われた色だったとは

  • 出会ってよかった♪と思える一冊でした。1話のストーリーが中でもお気に入りです。おそらく読んだ人が皆思うことおは本当にあってほしいホテル、というところだとおもいます、いい一冊でした。

  • 明子さんおすすめ本。

  • たまたま未読のkindleのライブラリから選んでこの本を読んだのだが、「今読んで本当に良かった!」と思える一冊だった。

    本書では、「銀河ホテル」という軽井沢にある気品と歴史がありながらどこかほっとするホテルと、そこにある「手紙室」を軸に、従業員や宿泊客の人生や、その内面の複雑で美しい色彩が描かれている。

    3章立てのそれぞれに別の主人公と物語があり、それらが緩くつながりあっているのだが、一貫して主人公たちは人生の大きな岐路に立ち、そして自らの本心での望みを見失い、これからの行く末に迷っている。

    そんななか、様々な理由で訪れたこの「銀河ホテル」で過去の自分や思い出、かつての大切な人と自分の心の中で向き合い、そしてそれらの思いを手紙に記すことで、最終的に自らの望みと向き合い、改めて発見し、新しい日々とのそれぞれの向き合い方を見出していく。

    今まさに、人生の岐路に立ち、そして自らのこれからに悩む自分にとって、これら登場人物の心情とその変化は、そても温かく自分の心にしみ、そして勇気をもらえるものであった。

    どうやら本書には続編があるようなので、必ず近いうちにそちらも読みたいと思っている。

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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