愛に乱暴 [DVD]

監督 : 森ガキ侑大 
出演 : 江口のりこ  小泉孝太郎  馬場ふみか 
  • Happinet (2025年3月5日発売)
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感想 : 10
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4907953256484

感想・レビュー・書評

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  • 2024年公開作品。オープニングからエンディングに至るまで、不穏なムードが漂っている作品です。要因の一つは、江口のりこさんと言う役者さんの醸し出す狂気みたいなものでしょうか。それと「因果応報」と言う熟語も頭に浮かびます。静かに暮らしたい主人公をそうさせない義母や夫の存在。だんだんと来られていく主人公が何かしでかすのではないかと言う緊張感が堪らない。面白かった。原作の吉田修一さんの作品も読んでみたくなりました。

  • 夫・初瀬真守(小泉孝太郎)の実家の敷地内に建つ“はなれ”で暮らす妻・桃子(江口のりこ)。
    義母・照子(風吹ジュン)から受ける微量のストレスや夫の無関心を振り払うように、桃子はセンスのある装いをし、手の込んだ料理を作るなどいわゆる“丁寧な暮らし”に勤しみながら毎日を充実させていた。
    そんななか、桃子の周囲で不穏な出来事が起こり始める。
    近隣のゴミ捨て場で相次ぐ不審火、愛猫の失踪、度々表示される不気味な不倫アカウント……。
    やがて、桃子の平穏な日常は少しずつ乱れ始めてゆく……。
    『悪人』『怒り』などの吉田修一による同名小説を「さんかく窓の外側は夜」の森ガキ侑大監督が映画化。
    担当するゴミ捨て場をキレイに掃除して、アンティーク調の服をまといアンティーク調の食器などで囲まれ、手の込んだ料理を夫や義母の為に作り、手作り石鹸の講座が好調で、夫の無関心や義母の嫌味を見てみないフリをして、「自分の思い描く幸せ」を望み「正しく真っ当でありたい」と生きる桃子の日常を追いかけるように撮影するドキュメンタリーチックな演出で、一見すると誰よりもまともに見える桃子の「SNSである不倫アカウントをチェックする」「自分が空気のように粗雑に扱われ感謝されず見返りがないことに気づかないふりをしている」「はなれの床下に隠されたもの」など不審な言動、押し殺している怒りや哀しみが少しずつ露わになっていく展開が、江口のりこの巧みに抑えた演技もあって、ざわざわするヒューマンサスペンス。
    中盤からの桃子が望んでいたものが、少しずつなくしていく中で、アンティーク調の服で覆っていたものが剥き出しになり、桃子の怒りが暴走していくチェーンソーをはなれで使い床下や柱を破壊するくだりなどでの江口のりこの演技が、圧巻。
    SNSが普及している中で、「みんなが羨ましいと思う幸せのイメージ」によって生きづらさを拗らせている人の闇が煮詰まっているヒューマンサスペンス映画。
    「わたしを変人扱いするのはやめてください」

  • 愛に乱暴
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    いくら話しかけても亭主は上の空で気のない返事しかしない…これ「ちゃんと向き合ってくれない」ってストレスになるんだよな。世の男どもは注意が必要です笑笑。妻から釘を刺されて初めて分かる感じだからw
    小さなことを丁寧に生きてるのに誰の目にもちゃんと映らない。誰も見てくれない構ってくれない…溜めて溜めて爆発って展開かな、見所は爆発までに何が起こるか?それと爆発の規模だなw怒髪天を衝くような爆発を期待するわ笑笑
    亭主の浮気、相手の妊娠…盾になるものはもう無いか…嗚呼、過去の自分も同じことしてんだな…亭主もだらしないだけど彼女も一皮剥けば今回の浮気相手と変わらんか…キツイなぁ〜
    しかし追い詰めるなぁ〜監督は彼女をどこまで追い詰めるのか?
    そろそろ臨界点に達するようだぞ笑笑こうなってくるとありもしない拠り所を作り上げて心の平穏を保とうとするよな。
    家族関係は崩壊の一途を辿り、彼女はより一層孤立化していく。この作品のと言うか彼女のカタルシスは何処に?亭主の強烈な言葉…無茶苦茶分かる。もうダメになった相手と一緒にいても楽しくないよな。でもそんな言葉を突きつけられた彼女は何処に逃げればいいのか?作中ではただただ走る…か…なんかもっと描き方なかったの?一番大事な場面だったのに安直に「走る」に逃げてないか?何処が「愛に乱暴」だったのかな?肝心なとこ描いてないよ。彼女はただ走っただけで、彼女のカタルシスは何処に?
    ラストで吹っ切れたように工事を見つめてたやん。吹っ切れてるやん…どうやって吹っ切れた?これではアカンなぁ〜大事なとこがないんちゃうって感じです

  • 最初、この夫婦の関係がよく分からず、桃子はなぜこんなに夫の興味を自分に向かせようとしているのか?どうしてこんな関係になってしまったのか?桃子が頑なな感じなのはなんで?とハテナだらけ。ところが少しずつ夫の不倫やら、義母との会話などから桃子の過去も分かってくる。そして、自分も苦しかったのに分かってもらえなかったこと、うまく自分の気持ちを伝えてこられなかったことが分かってくる。義母も床下に固執する桃子の気持ちがきっと分かったんだと思う。同じ女性だし、息子はあんなだし。桃子が新しい人生を歩んでくれたら良いなと最後に思う作品。原作吉田修一と知りなるほどね。

  • WOWOWで録画して観ました。江口のりこさんの演技がほんと良くって、ずっとずっと惹き込まれてた。ずっと、気持ちが痛かった。

  • 悲しくなるな。

  • 江口のりこ‼︎よかった‼︎

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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