イノベーションの科学 創造する人・破壊される人 (中公新書) [Kindle]
- 中央公論新社 (2024年11月25日発売)
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感想・レビュー・書評
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清水洋「イノベーションの科学」(中公新書)
イノベーションは、経済的価値を生み出す新しいモノゴト。イノベーションは、これまでの均衡を破り社会に新たな価値を生み出す。イノベーションを進めるには、創造的な活動に熱意をもつ起業家を育てること、イノベーションにとって必須の試行錯誤を容認することや、失敗のリスクを共有することが必要。ここまではほぼシュンペーターの考え方の引き写し。著者の主張は、イノベーションが進むと、これまでのスキルを陳腐化させられてしまう不幸な人を生むことも直視せよというところになる。アメリカ型(シリコンバレー的)施策は、起業家のリスク分散は考えられているが、スキルを陳腐化させられてしまった人への救済が十分に考慮されてこなかった。(その反発がトランプを生んだと言えるかもしれない)。日本でイノベーション政策を考える際は、アメリカの政策の模倣でなく、所得の再分配を含めたリスク・シェアが必要と説く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1章でイノベーションについて概説される中で、現今の日本の環境でその必要性も提示されているが、
経済学上の歴史的研究と、個人的な問題を通した自己啓発書然としたものと合間の、適当な実践知として得られるものが多いと感じた。
学術的にも、公的な行政の取り組みとしても、また個人の指針としても、イノベーションを通した社会のあり方を考えるうえでは、シンプルに纏まっているため、題材としての新奇さはないが、非常に手元に残しておきたいと思える書物だった。
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