考えるという感覚/思考の意味 (講談社選書メチエ) [Kindle]

  • 講談社 (2024年12月12日発売)
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  • 骨太哲学書。著者は一般向けに分かりやすいように書いたと思われるが、おそらくは哲学素人の私には語彙を含めた説明文の翻訳が少々難しかった。

    考えるということは、聴覚、触覚、味覚、平衡感覚など、生命体の感覚系に数えられている他の多くの感覚と同じように、感覚(Sinn)である、という主張。
    人工知性は、人間を外から攻撃するのではなく、内から攻撃する。攻撃してくるのは、我々が作り出した人工物ではなく、それらに対して間違ったアニミズム的イメージを作り上げる我々自身だという記述には深く納得。

    私たちの表現能力は言語能力と結びついているが、そこから言語が私たちの考え方を定めると結論してはいけない、と著者は言う。ヴィトゲンシュタインは「私の言葉の限界は世界の限界」と言ったが、思想は表現されるやいなや、翻訳することができる。ここは深堀りしたい部分だ。
    人間はこれからも人間自身にとって最大の敵。極端な不公正から自覚的に利益を得る人は、幸福に値するとは言えない、という著者らしい倫理的に筋が通った文章が明快で頼もしい。

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著者プロフィール

マルクス・ガブリエル(Markus Gabriel):1980年生まれ。哲学者。ボン大学教授。邦訳された著書に『世界はなぜ存在しないのか』『「私」は脳ではない』『考えるという感覚/思考の意味』(以上、講談社選書メチエ)、『新実存主義』(岩波書店)ほか多数。

「2025年 『全てと無 世界の存在をめぐる哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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