「心のない人」は、どうやって人の心を理解しているか――自閉スペクトラム症者の生活史 [Kindle]

  • 亜紀書房 (2024年11月22日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 気が付かずに手に取ったが、読み始めてすぐに「みんな水の中」と同じ著者によるものだと分かった。
    もう少し分析的な内容なのかなと思っていたが、タイトルにもある通り「生活史」の色が強かった。7人の当事者の話と、著者のコメントが交互に掲載される内容。

    子供の頃に国語が得意だったという人が多くて少し驚いた。本のテーマがテーマなので、そういう人が重点的にピックアップされているのかもしれない。あるいは、著者との出会いがSNSだったりするので、言語コミュニケーションに比較的長けている人が自然に集まっている可能性があるかも。

    現実の人間の内面は見えないけれど、創作物にはモノローグの描写があるので、読み方さえ分かれば人の内面世界を想像することを学ぶ一助にはなりやすいのかなと考えた。また、現実は「ここで起きていること」しか見られないけれど、創作物は「一方その頃」があるのも良い。気がする。

    世代によって発達障害の診断を受けたり支援を受け始めた年齢が全く違っているのが印象的だった。

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著者プロフィール

横道 誠(よこみち・まこと):1979 年、大阪生まれ。博士(文学)(京都大学、2023 年)。現在は京都府立大学准教授。専門は文学・当事者研究。著書に『みんな水の中──「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』(医学書院)、『創作者の体感世界──南方熊楠から米津玄師まで』(光文社)、『なぜスナフキンは旅をし、ミイは他人を気にせず、ムーミン一家は水辺を好むのか』(ホーム社)、『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』(松本俊彦氏と共著、太田出版)など、他多数。

「2025年 『読書嫌いを覚醒させる至高のブックリスト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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