本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・雑誌 / ISBN・EAN: 4910047570458
感想・レビュー・書評
-
全編公開「ブーニーズ」中真大さん
地方都市×ヒップホップ これが令和の青春小説!と銘打った作品。
両親が不仲で、貧しい環境に育った主人公が音楽と出会い、仲間とつるみ、夢を追い求めていく物語。
キラキラした青春ではなくて、埃っぽくて汗くさくてうっすら暗くて、光が見えるのはほんのひとときで。
ドラッグや暴力、金にまみれた主人公の青春は古い映画を見ているようだった。ヒップホップには全く興味がない私には読んでいて分からないこともたくさんあったけど、こういう世界があるのかと知ることが出来た。
「Thank you for your understanding 」凪良ゆうさん
あるマイノリティの主人公が家族に理解されないと決めつけて、対峙する。
その決めつけこそが、自分は特別だと自身が1番思っていたと家族との対話を通して気付いていく様に、「そういうことある。まさに穴があったら入りたい」位の恥ずかしさを自分の思い上がりに感じることってあると、深く納得した。
大きなことを前にして、小さな些細なことをおざなりにしてどうせ理解されないしと放棄してしまうことってある。
さすが、凪良ゆうさんだなぁと思った。
「薄明のさきに」 朝宮夕さん
小説現代長編新人賞受賞作の抄録
納棺するためにご遺体を修復し整えるお仕事の話。
目を背けたくなる場面が続いた。
でも、目を背けずご遺体に向き合ってお仕事をされている人たちがいるんだなと改めて知った。
登場人物たちもそれぞれ、深い心の傷があるようで仕事をしながら、折り合いをつけているようで先が気になるので刊行されるのが楽しみ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
●第19回小説現代長編新人賞受賞作『薄明のさきに』抄録 朝宮 夕
葬祭業の中でも特殊な部類の仕事。「湯灌」や、損傷の激しい遺体の「特殊復元処置」等、そういった仕事があることを私は初めて知った。
『最期を見なかったことで、残された人の心に大きな蟠りを作ることがある。だから、最後に顔を見てお別れできるようにしたい。それが、残された人たちにとって、少しでも前を向くきっかけになるように。(中略)残された人が、大切な人を失った自分たちが、これから先も生きていけるようにと。』
『ご遺体に対して、余計なことは考えない。ただ目の前の現実を受け入れ、最後に寄り添う。それ以上のことはなにもいらない。』
受け入れ難い現実を、喪失を、故人本人や遺された人々に寄り添い想いを寄せてくれる人がいる。そのことに少しだけ救われる思いがした。
特殊復元処置衛生課(通称二課)に所属するメンバーのキャラクターも全て魅力的。一人一人が何か重たいものを抱えているのが分かる。それがこれから少しずつ紐解かれていくんだろうけど、それを「知りたい」と強く思える魅力が全員にある。
本作の全編が7月刊行予定な単行本に収録されるようなので絶対に買う!これは久しぶりに星★5の予感!早く読みたいっっ!!
●Thank you for your understanding 凪良ゆう
著者プロフィール
講談社の作品
本棚登録 :
感想 :
