T京K芸大学マンガ学科一期生による大学四年間をマンガで棒に振るルポマンガ [パブー]

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感想・レビュー・書評

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  • はじめて読んだときは、衝撃を受けました。
    似た道を過去踏んだ身としては
    突き刺さるような作品でした。
    現在も時折読んでは、襟をただすような姿勢でいます。

  • 表現力がすごくて息を飲んだ。
    背景が赤なのが読みにくいんだけど、この作品が言わんとするところを表現するための形式なのだと思った。
    特に最後の方で絵が爆発してゆくカンジがアートだったなー。
    わざとらしくもなく、リアルな絶望感が伝わってきた。
    荒々しくて未完成なカンジだけど、才能あるね。
    でも、それでも、漫画家として生きていく、っつーのはたいへんなことだ。

  • フィクションとのことなので「ルポ」とはいえどこまでが現実でどの部分かフィクションか判断はつきませんが。
    主人公は、湾ピースに憧れてるわりには、暗くて沈むものを描くんですねぇ。
    「アンチ」とかタイトルについてしまう時点で・・・負の思考。
    負が悪とは言いませんが。

    もし、このマンガを、「他人が描いたもの」と仮定して、自分で読んでみよう。
    ワクワクしますか?憧れますか?単行本になったら買いたいと思いますか?

    人はなぜマンガを欲するのか。

    大して遊び(人生経験)もせず、本(マンガ以外)も読まず、思想もなく、描きたいこともない
    マンガを描く以前のとこ(伝えたいこと)が出来上がってない。

    アンデルセンは負の人生経験から彼の目を通して社会を風刺し、希望ある作品、深い作品、人間の本質を描いた作品を作りました。
    みにくいアヒルの子 などは、彼自身を投影したものといいます。
    彼自身が本当に白鳥になれたか っていうと、結果的になれてますよね。
    世界中で時代を超えて読まれ続けている。
    最後には夢を叶える。
    暗い始まりから目指す方向は、明るい光。
    そういう方向性がないと、読者はどこにも辿り着けず、ただ浮遊感を味わうだけです。
    それが書き手の目的なら、これ以上何も言いませんが。

    人生経験をしたとしても、それをそのまま描いても、ただありきたりな現実であるだけです。
    そこに自分の思想や願望、解釈、言いたいことをプラスして、独自のお話を作り上げる。
    読み手はそこに魅力を感じるんではないでしょうか。

    混沌とした負の領域(本人にとっては実は一番落ち着く場所・まどろみ)で漂っていないで、
    光を自分で設定して、そこに進む方向性を見出してみては。
    同じ内容でも、まったく違うものになるはずです。

    あと、背景はほとんど写真ですよね。
    読んでる間、「手抜きだなぁ」と感じてしまいます。
    めんどくさがらず、そういうところからも世界観を作ってみてはいかがでしょうか。
    写真は参考程度に。

  • 色んな意味で強烈な漫画でした。タイトルからハッピーエンドなわけはないだろうと予測できるものの、読後感が非常に重い。そして深いです。

    でも、完全に望みのない終わり方ではない…と私は解釈しています。
    だって絶望の淵に沈んで自暴自棄になっても、主人公はラストシーンで漫画を投げたり破ったり八つ当たりしてない。

    努力すれば報われる!って吹聴する大人は多いだろうけど(そしてそれは必ずしも悪いことじゃないけど)
    それだけではない現実がこの世界にはあるということを忘れちゃいけませんね。

    まして、勝手に高望みして、それを目を輝かせながら周りの人間にアピールすることで
    「大きな夢を抱いてる自分」や「それに向かって努力する自分(でも実際は努力ではなくてただの「労働」になっている場合が多い)」に陶酔してるようでは
    成功なんてするわけがないでしょう。
    それは子供がすること。

    本当の大人というのは、夢を実現させた後で
    自分がいかにして成功したのか、未来の後輩たちに示してあげられる人のことを言う。

  • ストーリー展開でいえばよくある定番パターンで、読みだしてすぐ落ちが分かってしまったのは残念。ただ、この内容を読んで理解できるのって第三者や経験者だと思うんだよね~。ゲーム専門や漫画、芸術など、資格が不要な職種は、それ専門の学校に行くくらいだったら、さっさと現場に入ったほうが良い。ちゃんとした目的があれば学校に行くメリットはあるんだけど。
    これからこういう学校に行く人にぜひ読んでほしいですね。本当に数年間と大金を捨てないために・・・

  • 苦しい

  • 『僕の小規模な~』シリーズのようでもあり、『アオイホノオ』ダークサイドって感じもしました。よく、「もうこれで連載終わりって好き勝手描いたら逆に面白くなった」というマンガ家の話がありますが、それに近い魂の叫びを感じました。描きたいものと読みたいもの、面白いものと伝えたいこと、創作する者にとって永遠の謎に近いバランスだと思いますが、その危うい均衡を見事に保ちつつも大爆発した稀有なマンガと感じました。

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