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- / ISBN・EAN: 9784331518786
感想・レビュー・書評
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素晴らしい一冊。さすが日本のコピーライターの第一人者、岩崎俊一氏の著者である。
全49篇からなる珠玉のエッセイ。1篇1篇のタイトルからすで捻りが効きまくっていて、まるでタイトルがキャッチコピー、本篇がボディコピーのよう。
しかしその卓越した言語表現技術の素晴らしさも然ることながら、特筆すべきは1篇1篇の話の内容である。氏が見つめてきた日常の悲喜交々。ご家族とのエピソード。自身に浮かんだ感情とその遍歴。全篇を通して、様々な人間関係から成る人生のいうものの温かさ、残酷さ、美しさが描かれて、それらに思わず胸が熱くなる。
氏が青春時代過ごした、昭和30年代の日本。そこでは今の時代に失われた、人間どおしの生温かい営みがあった。そんな時代に育まれた氏の感性は、人間臭く、とてもとてもあたたかいものだと感じた。
読んだ後、本当に大切なものは何かを今一度考えさせられる、そんな一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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