物語による日本の歴史

  • 筑摩書房
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  • 楽天 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784480094674

感想・レビュー・書評

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  • 時代によって物語を語る語り手が変わっていく。神話ですら、中央国家と地方とではずいぶんと調子が違っている。同じ都の様子や東国の風景を語るにも、貴族と地元の民とでは見えているものすら違うようだ。そんな違いがよくわかるように紹介される作品が配されている。なかなか興味深かった。
    ただ、為政者に厳しく、市井の民(この表現は正しくないかな)の作品を評価する著者の見方は多少、判官贔屓の感もあった。

    それはそれとして、大河ドラマ「平清盛」でも注目された鎮西八郎為朝と悪源太義平の話が載っているので、ホットな一冊と言えよう。

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著者プロフィール

1912年札幌に生まれる。37年東京大学文学部国史学科卒業。冨山房・朝日新聞社を経て、戦後法政大学で教鞭をとる。民主主義科学者協会、日本文化人会議、歴史学研究会で活躍。法政大学名誉教授。1986年死去。著書:『中世的世界の形成』、『古代末期政治史序説』、『歴史と民族の発見』(正続)、『歴史の遺産』、『平家物語』、『日本の古代国家』、『日本古代国家論』(全2冊)、『日本史概説』Ⅰ(共著)など。

「1977年 『戦後歴史学の思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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