歯車 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字旧仮名
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レビュー : 3
  • 青空文庫 ・電子書籍

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすかったけど、なんだろう、イラついた。
    ぐるぐるしてるのが、よく伝わって、読んでいるとこっちまで不安定になる作品でした。

    「のみならず」という言葉が頻繁に使われているところも、うっうとうしく感じて、だからこそ、印象に残った。

    解説サイトを見たら、遺作と書いてあったけど、たしかにこの心情なら自殺しそうだなぁって納得できた。
    病み過ぎやわぁ。

  • 描写が好き。歯車が見えたり、いろいろと。意味が通った小説って感じではないかな。

  • 作家の行く先々で付きまとう、死に纏わる暗喩や縁起の悪い偶然、そのものの出来事。ホテルの部屋も廊下も出掛けた先も陰鬱で、作家の目の前には透明な歯車が回る。作家は神経衰弱に陥り、妻に『あなたが死んでしまうような気がした』と言われるに至って、先を書き続ける気力を喪う。

    世界には色がなく、音もはっきりとは聞き取れないほどに低く、陰鬱な雨だけが絶えず続いているような寒々しさ。目の前の人は確かに自分に向かって話していて、自分もちゃんと相槌を打って会話が成立している筈なのだが、実は何を言われ何を答えているのか分からないような不安。何故分からないのかが分からない恐怖。毎日こんなことに苛まれ続けていたら、そりゃ死にたくもなるだろう。あの歯車の厭なことは私もよく知っているし、心境は察するに余りある。でもそういうこととは全く別に、この話の陰気な感じ、かなりサイコホラー寄りで嫌いじゃない。

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