蜘蛛の糸 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • 釈迦と、カンダダという大泥棒との不思議な物語、説話ですか。

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    底本データ
    底本: 芥川龍之介全集2
    出版社: ちくま文庫、筑摩書房
    初版発行日: 1986(昭和61)年10月28日
    入力に使用: 1996(平成8)年7月15日第11刷
    底本の親本: 筑摩全集類聚版芥川龍之介全集
    出版社: 筑摩書房
    初版発行日: 1971(昭和46)年3月~11月
    16頁

  • 誰もが知っている話だが、あらためて読むと子供の当時とは違った印象もあり、ああ そうだったと確認もできました。

  • 自分だけが助かろうとするのは浅ましい行為です、という教訓にも見えるけど「羅生門」と同じく、これまた「人間ってこんなものだよ」と言っているように思えました。果たしてあの状況でのカンダタの行為を非難できるだろうか。お釈迦様ならともかく、わたしには無理だ。人間ってこんなものだと思う。

  • 御釈迦様は極楽で退屈をしていらしたのでしょうか。
    「急に思い返して」が、本当に地獄に落とすようなことになったとしても、蓮の何ともいえない匂には何の罪もないようです。

  • 芥川龍之介はなぜこんなにも人間の心の奥底にある浅ましさを表現するのが上手なんだろうか。
    また、地獄と極楽の対比も上手くて頭の中にスっとその情景が浮かぶほどだった。

  • ひょっとしたらこの話は、
    彼の生きた時代の人たちを
    暗に批判しているのかもしれない。

    主人公である盗賊は、
    我利我利のエゴイストであり、
    強欲であったが、
    人間らしい一面もあった。

    しかし、
    『お天道様が観ている』
    といったような観念は無かった

    ために、
    苦しみの中
    一縷の望みが見えたとき、
    それにすがって助かることのみに
    集中してしまった

    もし、
    この救いの糸が
    なんらかの人間を超えた存在からの
    贈り物であったと考えることができたなら、

    ひょっとしたら
    過去に自分がしてきたことを
    振り返り、

    なぜこれが『蜘蛛の糸』
    であるかを考え、

    か細い糸であるがため、
    悩むかもしれないが、

    "後からよじ登ってきた人たち"に、
    も少しましな対応をすることが
    できたかもしれない。

    ちなみに
    これと似た話は
    世界各地にあるようで、

    例えば
    ギリシャ神話の
    てんびん座の女神は、
    人間が本来の善なる自分自身に
    立ち返るのを
    天界にて
    じっと待っている、らしい。

  • 極悪人のカンダタが生前蜘蛛を助けようとしていたので、お釈迦様に地獄から這い上がるチャンスをいただいた話…という大まかなストーリーは知っていたが、蜘蛛を助けたというのは蜘蛛を何かのピンチから救ってあげたのではなく、自分で踏み潰そうとしたがやっぱりやめたという経緯だったので、お釈迦様優しすぎるのでは?と思った。カンダタが落ちていくシーンではまるで自分がカンダタの世界を見ているかのように文章から映像がありありと映し出された。落ちていくときはきっとスローモーションだっただろう、そして状況にそぐわず美しい景色に心奪われたかもしれない。いや、カンダタにはそんな感性ないか…。
    蓮の花がピンと来なかったのでググッたが、画像を見たらピンと来た。絵のようにきりりとした花びら。蕊という単語も初めて覚えた。ラストのシーンでなんとなく妖しい雰囲気を感じるのは罰当たりだろうか。

  • ちょっと思い出したことがあったので、昔教科書か何かでよんだ蜘蛛の糸を読んでみた。絶望の淵から抜け出せるかもしれないときに、他の人のためにすべてが無になるかもしれない状況を見たら、カンダタのとった態度はしごく当然と思う。因果応報ではあるけれど、それをはたから眺めてあれこれいう気にはなれない。それにしてもカンダタは蜘蛛を助けたのだろうか。踏まなかっただけではないか。地獄から救うほどのことでもないと思うが。

  • 生前にたった一つだけ善いことをしたカンダタという男の話。2,871文字。

  • ない

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