感想・レビュー・書評
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実質再読。初読は確か新潮文庫。でも内容は覚えてたのと全然違くて、一体何を読んでいたんだって自分で思っているという……。それもまた魔術か(違います)。
「欲があると使えない」という魔術の教えを乞う主人公。杜子春に似たような流れだなあと思いつつ、最後のオチはなんだかいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
岩波書店『芥川龍之介全集 第5巻』(1996年)所収。
ある雨が降る夜のこと。
インド人の知り合い(だったか)に魔術を教えてもらう話。
魔術を得るためには、欲を棄てなければならないと忠告される。
一通り魔術を見せてもらって、魔術を習得したいと思った主人公。
その晩止めてもらうことになり、教えてもらうことに。
魔術を習得した男は、とあるお店で・・・。
芥川龍之介ならではの短篇。
他の方が指摘しているように、ほんとうに、インド人が魔術を使っているそのときの描写がきれい。目の前に浮かんでくるよう。
設定は少ないのに、見事にその雰囲気を味わえる。 -
まるで「邯鄲の枕」。「笑ゥせぇるすまん」の世界も思い出すブラックコメディ。最後の落ちにドキリとさせられる。人間って。
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まぁ読み終わってしまえば、よくある話で真新しさはないのかもしれんけど、よくある話ということは、それなりに楽しめるからみんな使ってるってことだわね。
というわけで面白かったんだけど、やっぱインド人ってスゲーな。インド人ならできるかも、っていうイメージも含めて。
芥川竜之介の作品





