羅生門 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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感想 : 21
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感想・レビュー・書評

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  • 羅生門とは、平安京の南辺にある、京城を守る関所に当たる門であり、2階建てだったようです。
    都の外れにあたる、さびれ果てた、羅生門の2階は、当時死体の捨て場所になっていました。
    そこで、仕事を失った下人と、老婆との雨の深夜の物語。
    今昔物語に取材した、説話になっています。

    新字新仮名というのと、新字旧仮名というのがあって、新字新仮名を載せてあります。

    https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card127.html

    底本データ
    底本: 芥川龍之介全集1
    出版社: ちくま文庫、筑摩書房
    初版発行日: 1986(昭和61)年9月24日
    入力に使用: 1997(平成9)年4月15日第14刷
    底本の親本: 筑摩全集類聚 芥川龍之介全集第一巻
    出版社: 筑摩書房
    初版発行日: 1971(昭和46)年3月5日

    30頁

  • 舞台は平安時代の京都・羅生門。食い詰めた下人の話。5,673文字。

  • 「羅⽣門」 1915年(⼤正4年)

     高校だか中学だかの国語の時間に読んだ以来の再読。
    どこかで今昔物語集の元ネタの方も読んでたらしい。老婆が髪を抜いていた死体は、彼女が昔仕えていた姫君のものであったことは記憶に残っていた。

     今読み直して「聖柄の太刀」という言葉にがく然とした。当然この言葉は今昔物語集にはない。
     聖の太刀で人を脅してものを奪う。芥川らしいシニシズムだと言える。
     東市の市門の卒塔婆に、「一たびも南無阿弥陀仏といふ人の蓮のうへにのぼらぬはなし」と空也上人が書いたというが、本作の下人は救われることがあったのであろうか。

     あと、なんとなく、本作は、ショットというか、画面の切り取り方が映画的だと思いました。そのころ映画と言うものがあったかどうかわかりませんが。


    【題材となった古典作品】
    ☆『今昔物語集』 巻29の18 「羅城門の上層に登りて死⼈を⾒る盗⼈の物語」

    巻29第18話 羅城門登上層見死人盗人語 第十八
    https://yatanavi.org/text/k_konjaku/k_konjaku29-18

    ☆巻31の31 「太刀帯の陣に魚を売る嫗(おうな)の物語」
    巻31第31話 太刀帯陣売魚嫗語 第卅一
    https://yatanavi.org/text/k_konjaku/k_konjaku31-31

    『羅生門』作:芥川龍之介 朗読:窪田等 ■ 
    https://www.youtube.com/watch?v=O9e0R_WXX3g

  • 中学の国語の授業以来約10年振りに読んでみた。
    大人になってから読むとでまた読後の感想が大きく変わることがわかった。何が正しくて生きるためにはどうすべきかを深く考えるきっかけとなった。

  • 高校の時に読んだ作品。
    授業で話の続きを書いてみよう、という課題があったので書いたら面白いと評価してもらえた良い思い出の作品。
    今読んでみると、短い。短くて読みやすい。
    人はいつだって人生どう転ぶかわからないもんなんだな。
    生きる、って大変だ、悪ってなんだ?など、
    短いけど、いろいろ妄想できる作品だと思った。

  • 1950年に黒澤明により映画化され、1959年にはテレビドラマ版も放映されました。

  • 国語の授業で、表現だとか文章だとかの分析をやった記憶がまだ鮮明に残ってる。木を見て森を見ずとよく言うけど、一文一文を細かく見るのでなく、ひとつの作品として通して読んで初めて、「羅生門」という作品を読み終わった気がした。教科書に載っていた作品を、きちんと再び読んでみたいなあ。

  • 教科書以来でなつかしかった。気味が悪く、おもしろかった。

  • 短いので、病院の待ち時間の間にサッと読めた。
    下人の善から悪への心代わりがよく分かる。善の勇気が全くなくなったわけではないと思うが、「こいつもやってるからいいじゃん」的に魔が差したと言うか、ほんの少しだけ悪の勇気が勝ったんだろう。後々後悔していそうな気がする。

  • 短い。

    善から悪に転がり落ちる主人公の心理描写は確かに見事なんだが、「あと3倍ぐらいの文章量で描写して欲しい」と思うのは私だけでしょうか。

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