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感想・レビュー・書評
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「道祖問答」 1917年(⼤正6年)
原作(宇治拾遺物語)のほうは、道命阿闍梨が和泉式部の許にて読経の前に沐浴等を怠り、五条の道祖神が聴聞にきてお礼を述べたというシンプルな話。道祖神が来たことがいいとも悪いとも書いていない。
一方、芥川の方の道明阿闍梨が言っていることは真言宗の教義のように思われる。道明さんは天台宗。
まあ宗派の違いはおいとくとしても、真言宗の教義をそのまま言われても、小説的には別段面白いこともない。
こういうにわかには意味のわからない話は、たいていそのまえに菊池寛か誰かが同じ題材で書いていて、それに対するカウンターとして芥川も書いたものだということが薄々わかってきた。
このころはそういうことが流行っていたものらしい。
本作にも菊池寛か誰かがなにか書いているのかと思ってしらべてみたがよくわからなかった。
☆『宇治拾遺物語』 巻1の1 「道命阿闍梨、和泉式部の許にて読経し五条の道祖神聴聞の事」
☆『今昔物語集』 巻12の36 「天王寺の別当道命阿闍梨の物語」
巻12第36話 天王寺別当道命阿闍梨語 第卅六
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