藪の中 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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レビュー : 8
  • 青空文庫 ・電子書籍

感想・レビュー・書評

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  • ちょうどよくモヤモヤして楽しいよ

  • 黒澤明の「羅生門」を見終わって、読みたくなった。
    もちろん初読ではない。
    芥川の文章はもしかすると音読に耐えうるほどの名文なのかもしれない。
    映画での台詞に丸々使われていたが、脚本で作られた部分と比較して明らかに整然とした格調高い日本語だった。
    むしろ三船敏郎には言わせられないような文章だったから改変したのかもしれないと思った。
    芥川龍之介、若い頃に読んだが50も半ばを過ぎた今読み返すのも楽しそうな気がしてきた。
    どれも短編なのでスマホのアプリで読むにはとてもいいだろう。

  • 短いながらもぐいっと引き込まれる作品。
    薮の中で見つかった男の死体。行方の知れない妻。盗賊の多襄丸。一体誰が男を殺したのか。真相はまさに藪の中。

    小栗旬主演で「TAJOMARU」という映画があるが、それはほぼオリジナルストーリーらしい。

  • 芥川王朝物最後の作品、今昔物語のひとつを基に彼が書き直したもの。
    夢野久作の『瓶詰地獄』や『少女地獄』に通じるところがあり、空想とフィクションの境界の溶けた不思議な話。
    事件の真相を求めることは、やはり芥川の意図した物語の策略に乗っかることであろう。そうでなければ、こんな矛盾した人々の検証をひとつの物語にまとめようとは思わないはずだ。むしろ、こうした人々のうわさ・口伝を通じて真相は形作られるのだという感じがしてならない。主観も客観も、主観の働きによって生まれる。人の世は間主観によって成り立っている。
    酒井紀美の『中世のうわさ』でまとめられていた、うわさが持つ身的・神的な側面というものがよくわかる。うわさをこのような形で人に語らせる芥川の策略には本当に驚かされる。

  •  風邪っぴきでごろごろしながら読んだその3.
     永遠に解けないミステリー。誰が本当のことを言っているんだろう。
     しかし誰の言葉が真実だとしても、この女、相当怖いと思うのですが。。。

  • 皆の証言が食い違っているから、犯人が誰か分からない。まさに真実は「藪の中」。

  • ある男の死の真相を、複数の関係者の証言を元に明らかにしていく構成。
    しかし真実は本当に藪の中。

  • この書き方で現代の作家さんに一筆書いて貰いたい。言語化せずに人間の性質を表現していて、なんとも言えない説得力があった。

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