小さき者へ [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • まさか有島武郎で泣くとは思わなかったが泣いた。最後の数ページで目頭が痛くなりどうしようかと思った。これだけ愛せるのか親という生き物は父という生き物は、と思った。そして読了後にふと冷静になる、うすらぼんやりと涙でにじんだ脳みそで記憶を手繰って、ああでも有島って愛人とどっかの別荘で心中したんだっけ、などと思い出す。人間なのだ。これを書いたどっかのおっさんもわたしも弱いちっぽけなクズなのだ、などと思う。人間なんてカスなのだ。ほんの小さきものなのだ。

  • とても感動した。
    泣いた。
    共感できた、というより、子どもを育てる親の気持を代弁してもらったと感じた(母は死んでいないけれど)。
    子どもを愛し、成長を願う親心。
    大きくなれ、強くなれ。
    親を踏み台にすればいい。
    逞しく育て、何があっても。
    行け。勇んで。小さきものよ。

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著者プロフィール

1878年、東京生まれ。札幌農学校卒業。アメリカ留学を経て、東北帝国大学農科大学(札幌)で教鞭をとるほか、勤労青少年への教育など社会活動にも取り組む。この時期、雑誌『白樺』同人となり、小説や美術評論などを発表。
大学退職後、東京を拠点に執筆活動に専念。1917年、北海道ニセコを舞台とした小説『カインの末裔』が出世作となる。以降、『生れ出づる悩み』『或る女』などで大正期の文壇において人気作家となる。
1922年、現在のニセコに所有した農場を「相互扶助」の精神に基づき無償解放。1923年、軽井沢で自ら命を絶つ。

「2024年 『一房の葡萄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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