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感想・レビュー・書評
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続きが普通に気になる。
絶筆なのが惜しまれます。
伊坂幸太郎の『バイバイ、ブラックバード』がこの物語をモチーフにしてるらしいので、読んでみたくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伊坂幸太郎「バイバイ、ブラックバード」の元になったという本書。
海外にいても青空文庫ですぐに読めるというのが便利だ。
田島とキヌ子は確かに「バイバイ、」の星野一彦と繭美に相当することが分かる。
未完とのこと、確かにこの先が気になる。
(アンマンにて) -
伊坂幸太郎の『バイバイ・ブラックバード』を先に読んでいた。近代文学は文体がニガテだったけれど、これはすごく読みやすい。表現も気取っておらず、やや全体的にコメディタッチ。
>すごい美人。醜くてすごい女なら、電車の停留場の一区間を歩く度毎(たびごと)に、三十人くらいは発見できるが(以下略)
世の中の女性に対して、実に失礼である(笑)
内容は、不倫して愛人が10人近くいるクズ男が、絶世の美女だが中身は残念な知人を細君と偽り、愛人と「グッ・バイ」する(お別れする)話。
不倫している時点でクズ男なのだが、お別れする理由をキレイにしたい、愛人との関係はフェードアウトではなくけじめをつけたい、などと言う究極のクズである。(太宰の自伝的作品とのことなので、あんまりこき下ろすのもどうかと思うが)
ただ、「細君役」の知人が、主人公からどんどんお金を巻き上げたり、ズケズケものを言う性格なので、イライラはしない。逆にスカッとする。
絶筆なのが非常に残念な作品。 -
太宰治の絶筆作品とは知らずに読んだので、
未完であることに驚いた。
とても面白くて、この作品の続きがとても気になる。
是非完成させて欲しかった。
女と別れたくても、体面を気にし綺麗に別れたいと
悪足掻きするどうしようもないダメなクズ男。
この男がこの後一体どうなるのだろうか? -
かつて、「『グッド・バイ』は太宰治の未完の遺作であり、彼の自伝的作品である」という話を聞いたことがある。この作品の田島は、作者自身をモデルにして書いたところがあるのではないだろうか。
主人公の田島は多くの愛人を持っていたが、郷里の妻子をこちらへ迎え入れようとしていた。キヌ子が物語中で言うように愛人たちと別れたければすっぱりと連絡を断てばいいのに、田島はすっきりとした別れ方をしたいと言う。「しかし、僕にとっては、本当に死活の大問題なんです。僕は、道徳は、やはり重んじなけりゃならん、と思っているんです。たすけて下さい、僕を、たすけて下さい。僕は、いい事をしたいんです。」 彼が「いい事」や「道徳」に非常に執着しているようすが非常に印象的であった。