武蔵野 [青空文庫]

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  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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感想 : 5
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  • この『武蔵野』という作品はまず題名にあるとおり埼玉と東京にまたがる洪積台地である武蔵野を舞台として書かれており、全体を通して昔の武蔵野の美しさについて語っている事がこの作品の大きな特徴であるといえるだろう。その他の特徴として国木田独歩はこの作品を書いた頃、ツルゲーネフなどに親しんでいたとされており、文中でもいくつか引用されている点である。また、この作品の中で特に2章と5章が私の中では印象が深い。2章では独歩自身の日記を用いながら、武蔵野の美しい景色の様子が独歩のありのままの言葉を通して感じ取れる。5章では武蔵野を独歩が散策した経験から、行く当てもなくただ気のままに歩くことでも趣深くなることを語っている。そしてこの作品を読み終わった後、今の武蔵野とは少し異なる独歩の思い描いていた時代の武蔵野へときっと誰しも行きたくなるだろう。章ごとに分かれており、分量も多くはなく読みやすいため、是非とも読んでみて欲しい。

  •  国木田独歩は夏目漱石の4歳年下でほぼ同時代人のようですが、本作品の文章は難解。文語文に近い。一読して意味が取りにくいのですが、何度でも咀嚼して味わいたい作品。
    『読書百遍意自ずから通ず』
    というのがふさわしい、何度でも再読し音読したくなる名品です。
     本作品では武蔵野の自然や地形について色々と記述されています。
     私が現在住んでいる地方も結構自然が残っていて、思い出して比較しながら読みました。
     しかしながら、武蔵野を歩けば思わぬところに出るとか、農家の庭先を通って往来に出るとか、まるで異次元空間やファンタジーを思わせる記述も。
            
    「武蔵野を除いて日本にこのやうな処がどこにあるか。北海道の原野にはむろんのこと、奈須野にもない、そのほかどこにあるか。林と野とがかくもよく入り乱れて、生活と自然とがこのやうに密接している処がどこにあるか。」
         
    とあるので、武蔵野独特の地形のようです。
     そして今では当時の面影は残っていないようです。
     当時の貴重な武蔵野を今に伝える記録映画のような作品でしょうか。 
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20170626/p1

  • 小学生くらいの頃読んだ本に引用されており、かねてより読みたいと思っていた本。
    いまは失われて久しい武蔵野への憧憬が募る。

  • 情景描写が綺麗でいい感じ。秋の季節に読むと、さらに。

  • 国木田独歩は、武蔵野を大いに誉めている。生活と自然が溶け合った点がお気に入りらしい。読んでいて何故か、秋津駅と新秋津駅のやたらと遠い乗り換え接続を思い出した。

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