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感想・レビュー・書評
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国木田独歩は夏目漱石の4歳年下でほぼ同時代人のようですが、本作品の文章は難解。文語文に近い。一読して意味が取りにくいのですが、何度でも咀嚼して味わいたい作品。
『読書百遍意自ずから通ず』
というのがふさわしい、何度でも再読し音読したくなる名品です。
本作品では武蔵野の自然や地形について色々と記述されています。
私が現在住んでいる地方も結構自然が残っていて、思い出して比較しながら読みました。
しかしながら、武蔵野を歩けば思わぬところに出るとか、農家の庭先を通って往来に出るとか、まるで異次元空間やファンタジーを思わせる記述も。
「武蔵野を除いて日本にこのやうな処がどこにあるか。北海道の原野にはむろんのこと、奈須野にもない、そのほかどこにあるか。林と野とがかくもよく入り乱れて、生活と自然とがこのやうに密接している処がどこにあるか。」
とあるので、武蔵野独特の地形のようです。
そして今では当時の面影は残っていないようです。
当時の貴重な武蔵野を今に伝える記録映画のような作品でしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20170626/p1 -
小学生くらいの頃読んだ本に引用されており、かねてより読みたいと思っていた本。
いまは失われて久しい武蔵野への憧憬が募る。 -
情景描写が綺麗でいい感じ。秋の季節に読むと、さらに。