「ごん狐」ぶりの新美さんの作品。
青空文庫の注意書きであったけれど、確かに今だと差別用語や差別的な態度がオンパレードだし……自分はあんまり気にしないタイプだけど、気になる人は気になるかもしれない。まあ、ちょっとひっかかる程度で流して読んだ方がいい筈。
よし坊の死に際の話なんだけど、わりと日本の映画にありそうな展開のストーリー。平平凡凡で進んでいくんだけど、実際はそうではなくて、静かに物語が続いていくあたりが日常生活を演出している。
それに、よし坊がおとなになれないことを察しているあたりや鳥を手に乗せているところはなんとも言えない寂しさが、感じられる。私が保護者だったら、無理にでもよし坊の願いを叶えたいかもしれない。