文芸の哲学的基礎 [青空文庫]

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  •  東京美術学校での夏目漱石の講演の記録。
     以下、僕なりに理解した内容をまとめてみます。

     文学でも画でも大切なのは理想を持つこと。
     理想とは「知」「情」「意」の3つ。
    「知」は哲学者や科学者の理想でもある「真(しん)」を追及すること。
    「情」は愛、忠、考、義侠心、友情などの「善」の理想。
    「意」は意思で、荘厳に対する理想、ヒロイズム。

    「知」「情」「意」のすべてを兼ね備える必要はないが、どれかを著しく傷つけるのはよろしくない。
     例としてモーパッサンやゾラが書くような、「真」であっても「善」を傷つけるような当時の現代文学を批判。

     また、技術は必須だが、技術に溺れないように注意。

     上記の理想はそもそも人間が生きていくために生じたもの(このあたりの説明が難しくてよくわかりませんでしたが。。。)なので、文学や画などの芸術は人間が生きるために必要なものだといえる。
     一見、閑人のように見えても、芸術家は閑人じゃないし、自分で自分のことを『閑人じゃないときめなくっちゃいけない』。

     大体こんなところでしょうか。
     読了して、漱石が理想としていた文学像が改めてクリアになったように思えました。
     この講演より以前に書いたという『文学論』もいつか読んでみたいです。

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石⑤-2 それから』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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