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感想・レビュー・書評
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明治44年の和歌山における講演の記録.これも子供に教えられた.
この中で夏目漱石は日本の文明開化の特質を,明治維新後の開国によって怒涛のように押し寄せた西洋の文明に由来する外来的なものであることとしている.そしてその開化が急速に進む過程で人間の受容力との齟齬をきたしていると指摘している.(そうして半世紀後,丸山真男が外来の民主主義が日本に根付いていないことを嘆くことになるわけだ.)
現代はどうか.開化どころか,文明の引き潮といった感じだが,それに足を取られないようにするのはやはり大変で,もはや夏目漱石のように個人で立ち向かえるレベルではなくなっている気がする.詳細をみるコメント0件をすべて表示
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