『教育と文芸』というタイトルに興味を惹かれてこの本を読んだ。ほかの夏目漱石の小説に比べて、とても短く書かれており非常に読みやすい一冊であったように感じる。
これは夏目漱石が考える教育とは何かについて書かれている。また夏目漱石が長野県会議事院に招待されたときに文学と教育について実際に講演したときの内容が書かれており、常に教育に文学は必要ないということを否定している人である。彼は教育で徳育教育を最も大事と考えており、それについてもこの一冊の中で触れている。また夏目漱石はイギリスへの留学経験をしたり、英語教師として実際の教育現場に携わってきた人なので、このような講演をすることができたのではないかと感じた。また、イギリスと日本の文化についても非常にユニークな表現で描かれており、とても興味深い内容であった。