散華 [青空文庫]

  • 青空文庫 (2000年9月18日発売)
  • 新字新仮名
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感想・レビュー・書評

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  • 「大いなる文学のために、死んでください。自分も死にます、この戦争のために。」作中に何度も出てくる三田君のこの手紙の文章が心に残ります。当時、このように思っていた兵隊さんは多かったのだろうな。お国の為に、って悲しい。心が衝撃を受けた時にしか言葉を紡げないので、わたしも、太宰の言うところの「詩人気質」なのかもしれません。花が散る描写が美しかったです。

  • 戦争の話になると、この話を思い出す。

    ああ平和っていいなとか、戦争はダメだなとかそういう感想が全く出てこなかった。ただ、彼らが生きていた事実が、確かにそこにあったのだという感覚しか残らなかった。彼らが戦争のさなか、どう生きていたのか、それだけが力強く描かれている気がした。

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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