描かれた花 [青空文庫]

  • 青空文庫
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感想・レビュー・書評

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  •  自然の美と描かれた絵画の美は同じではない。そこにはアプリオリが絡んでいるし、描き手の感じたモノ・コトというフィルターも通している。写実派であれなんであれ、<完全なる模写>は存在しえないと言っている様。
     それは映像体験でも同じような事が言えそう。今どきの4K、8Kであっても、実際と映像を通したものだと感じ方はやっぱり変わってきそう。それは撮っている人のここを映したい、伝えたいという気持ちが絡んでくると思うから。
     そう考えるとこの文章は心理学的な知覚を考えるのにおもしろい文章だなと思った。
     そして最後の科学との対置。主観と完全に切り離された客観を持つ者こそが科学者であると。理想はそうだけれど……?

  • 人間の認識に関して芸術から始まって科学、宗教の分野まで
    話が進んで面白いと思った。

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著者プロフィール

1878年、東京生まれ。札幌農学校卒業。アメリカ留学を経て、東北帝国大学農科大学(札幌)で教鞭をとるほか、勤労青少年への教育など社会活動にも取り組む。この時期、雑誌『白樺』同人となり、小説や美術評論などを発表。
大学退職後、東京を拠点に執筆活動に専念。1917年、北海道ニセコを舞台とした小説『カインの末裔』が出世作となる。以降、『生れ出づる悩み』『或る女』などで大正期の文壇において人気作家となる。
1922年、現在のニセコに所有した農場を「相互扶助」の精神に基づき無償解放。1923年、軽井沢で自ら命を絶つ。

「2024年 『一房の葡萄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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