吉永 凌さんの感想
2019年11月29日
登場人物が入り組んでいて少々複雑な話。相変わらず半七の推理に飛躍はあるけど、まあそこは長年にわたる御用聞きで培ったカンの鋭さということで……。四人も死罪に処された事件ではあるが、結局は、若さに似合わぬ悪党に騙された年増女の深情けが遠因。
本名敬二。1872年、旧御家人を父として東京に生まれる。東京日日新聞に入社。記者の傍ら戯曲を書き、『修禅寺物語』『番町皿屋敷』等の名作を発表。捕物帳の嚆矢〈半七捕物帳〉で人気を博した。1939年死去。 「2023年 『綺堂随筆 江戸の思い出』 で使われていた紹介文から引用しています。」