神州纐纈城 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • 桃源社が倒産寸前に神保町のあちこちに出回った大量のゾッキ本の中に、既に幻の一冊に成っていた本書を見付けた。
    帰りの『トンカツいもや』と山手線の中で一気に読了し、帰り着いて直ぐに二度目も読んだ。
    三島由紀夫に言われなくても、これは生涯の一冊に成った。
    学生の分際で(……だから?)この未完の大傑作を完成させるのは俺だ!……文字どおり身の程知らずの宣言をし………同じ宣言をした友人達と暫くは狂ったように続きを書き合った。
    勿論、嫌と言うほど身の程を思い知るわけだが……
    生涯の一冊であることに変わりはない。

    ……今でも…色気が無いわけでは無いのだが…。

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著者プロフィール

明治二十年(一八八七年)長野県に生まれる。早稲田大学在学中より演劇運動に参加。大学中退後、大阪朝日新聞社の演劇記者、松竹座の座付き作者となる。病を患い、長野県に戻り「講談倶楽部」「少年倶楽部」などに執筆、怪奇、幻想、耽美的な伝奇小説の第一人者となる。『神州纐纈城』は、昭和四十三年(一九六八年)復刊され、三島由紀夫に激賞される。昭和十八年(一九四三年)死去。

「2023年 『神州纐纈城』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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