夜明け前 04 第二部下 [青空文庫]

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感想・レビュー・書評

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  • 前提として、私は幕末・明治初期の時代について、特に興味はない。司馬遼太郎の『龍馬がゆく』も読んでないし、『新撰組!』などの大河ドラマも全く興味がなかった。そういう人の感想であることを記しておく。
    (ちなみに、知識も小・中学校の歴史で習ったレベルしかない)


    第二部(上)のレビューにも書いたが、長い。すごく長い。何度途中で投げ出しそうになったか分からない。

    出版当時は、江戸から明治への変革時代について書き表した小説というものは『夜明け前』が初めてだったそうで、そういう意味での「文学作品的価値」は高かったのだろう。
    しかし「物語的な評価」としては、ひたすら長すぎる。それも主人公・半蔵についての話ではなく、歴史的背景の記述や、物語の中で重要な鍵となる「国学」についての記述(特に、その歴史であったり著名な書物の内容)が非常に多い。
    歴史について興味がないため、ちんぷんかんぷんなうえ、国学の内容についてダラダラ読むのはけっこう苦痛だった。コレが投げ出しかけた1番の原因。

    物語としては、政治に直接関わるような人物でもない一般人の主人公が、国の行く先を案じて心を痛める。しかし、学問に陶酔する主人公は、山奥の田舎では周囲に理解されず、哀れな晩年を迎える。

    歴史を紐解くなら、歴史書を読んだ方がわかりやすい。
    歴史をしっかり勉強して、「明治から昭和初期当時に書かれた幕末」として読めば、それはそれで面白いかもしれない。

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著者プロフィール

1872年3月25日、筑摩県馬籠村(現岐阜県中津川市馬籠)に生まれる。本名島崎春樹(しまざきはるき)。生家は江戸時代、本陣、庄屋、問屋をかねた旧家。明治学院普通科卒業。卒業後「女学雑誌」に翻訳・エッセイを寄稿しはじめ、明治25年、北村透谷の評論「厭世詩家と女性」に感動し、翌年1月、雑誌「文学界」の創刊に参加。明治女学校、東北学院で教鞭をとるかたわら「文学界」で北村透谷らとともに浪漫派詩人として活躍。明治30年には第一詩集『若菜集』を刊行し、近代日本浪漫主義の代表詩人としてその文学的第一歩を踏み出した。『一葉舟』『夏草』と続刊。第四詩集『落梅集』を刊行。『千曲川旅情のうた』『椰子の実』『惜別のうた』などは一世紀を越えた今も歌い継がれている。詩人として出発した藤村は、徐々に散文に移行。明治38年に上京、翌年『破戒』を自費出版、筆一本の小説家に転身した。日本の自然主義文学を代表する作家となる。

「2023年 『女声合唱とピアノのための 銀の笛 みどりの月影』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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