走れメロス [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
3.91
  • (10)
  • (11)
  • (13)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 109
感想 : 14
  • 青空文庫 ・電子書籍

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 久しぶりに読むとやはり素晴らしい。胸の内側からぐっと熱くなる展開、例えるならまるで少年漫画のような若々しい熱さがある。しかしたくさん人を殺した王様のラストはあれでよいのだろうかと少し疑問。

  • 母は「友情」に厚い主人公の「美談」として習い、それを疑わずに育ったらしいけれど、現代っ子はこの話を聞くと「自己中なメロス」と思う。教育は恐ろしい。

    『走れメロス』を美談として扱うことに抵抗があるのは、太宰治が作者だからだろうか。のそのそと王城に入ってきて、政治もわからないのに王に楯突いて、自分から友だち差し出して、のんびり走って諦めかけてと突っ込みどころ満載。

    友情と正義という信実を知らしめたというストーリー以上に、「なーんてね」「なあんだ」っていう部分のほうが強く感じるのよね。

  • 小学校の時に読んだ作品。
    何十年も前に読んでいる作品なのに、あらすじが結構記憶に残っています。
    久々に読み返してみると、主人公のメロスは考えが甘く、先のことを考えられない、独りよがりで無鉄砲な若者という印象。
    いきなり王城へ突撃したり、妹の結婚を早めたり、やること無茶苦茶で突っ込みどころ満載です。
    予測不能なことは人生にはつきもの、最悪の状況をシュミレーションしておこう、余裕をもって予定を立てることが重要だわ、という教訓を得られます。
    中盤のメロスの心情の移り変わりが激しく、暑苦しい感じで引き込まれます。
    ラストの王様あっさり人が変わりすぎでは?と思ったけれど、それほど帰ってきたことが人を疑うことが常の人には意外だったのかな?とも思いました。
    何か始める前には自分が欲しい結果や目的+最悪の状況も考えないと自分が苦労してしまいますね。
    人は体が疲れると精神も消耗してしまう。
    体と精神は一体、休むことは人間にとってとても大事で、若いからといって自分の体を過信してはならない。盗賊も出ない、便利になった現代でも気を付けないとですね。

  • 久々に読んで泣けました。純粋な気持ちに成ったが、此れは大人に成ってからの方がグッと来ます。そう合って欲しい現実が、中々そうでないから、本に求めてしまう?いや、またまだと云う気持ち

  • この年にして初の「走れメロス」。夫に「内容知らんねん」と言ったらめちゃくちゃビビられたぐらい、太宰治の代表作、みたいですね。
    「人間失格」は読了済みでああいう雰囲気を想像していたので一行目からびっくりしました。
    なんか、全然思ってたんとちがうーっ!!(笑)
    メロスは正義のために走るんだと思ってたんですが、これって完全に自業自得ですよね(違う)
    これが教科書に載っている日本の教育、大丈夫なのかしら。
    もう、ツッコミどころが満載で、むしろ突っ込みながら読んでました。
    でも、すごい勢いがある。なんというか、「こういう話もかかなあかんー!」っていう想いが伝わってくる、的な。太宰のこと全然知らんけど。
    セリヌンティウスも妹も、メロスの正義感に巻き込まれていい迷惑よなーって思うんだけど、作中の人たちは誰もそれに対して不満に思ってないのがすごい。
    ラストがすごいよね。いつから服脱いでたの?(笑)

  • 太宰治の代表作のひとつ。誠意ある行動が大事なのだということがよくわかる作品。

  • 超有名な作品だけど、今まで読んだことなかったので青空文庫で読了。
    道徳心の教科書みたいなお話でした。こんな話だったのかぁ。ラストはなにやらブラックなオチでも待っているのかと身構えましたが、予想に反して大団円。正義は勝つ。そして全裸。いたって真面目なのがシュールで笑える。
    一番すごいのはあれだけ理不尽な仕打ちをされても一度しかメロスを疑わなかったセリヌンティウスでしょう。聖人か。わたしがセリヌンティウスだったらまずメロスとは友人やめる(笑)

  •  ぴったんこカンカンで走れメロスやってたからついつい読んでしまった……
     10代のときはふざけた話だなって思ってた。いきなり邪智暴虐の王に怒って城に乗り込むし、勝手に友達を人質にするし、勝手に結婚式前倒しするし、途中あきらめそうになるし、なんだこいつキモい……と思ってた。いや、30になってもやっぱりキモいのはキモいんですけど(笑)
     でも、この文章のものすごさに気づいて鳥肌がたった。すごいスピード感と熱量だ。話の内容は、現代的な感覚からしたらたしかにものすごくバカな話かもしれないんだけど、こんだけ見事に書かれたら文句ないです。

     最後にフルヌードなことに気づくオチにちょっと笑った。

  • ちょと 感動

  • 久しぶりに読む太宰の言葉は
    やはり重く、深い。
    年を重ねてから改めて読むと、また違った感情が生まれる。

全14件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

太宰治(だざい おさむ)
1909年、青森県生まれ。本名津島修治。東京帝大仏文科に在学中、酒場の女性と鎌倉の海岸で心中を図り、一人生き残る。また、左翼思想に共鳴して非合法活動に加わり、大学を中退。1935年、「逆行」が第1回芥川賞候補となるが落選。腹膜炎治療時の鎮痛剤パビナールの中毒となって不眠・幻聴に悩み、東京武蔵野病院に1カ月入院する。1939年、井伏鱒二の媒酌で石原美知子と結婚。戦後は「斜陽」などの作品で流行作家となり、坂口安吾、織田作之助らとともに新戯作派、無頼派と称される。1948年、愛人の山崎富栄と玉川上水で入水自殺を遂げる。
 主な著書に『晩年』『女生徒』『皮膚と心』『女の決闘』『津軽』『右大臣実朝』『お伽草紙』『パンドラの匣』『ヴィヨンの妻』『斜陽』『人間失格』『桜桃』などがある。

「2021年 『黄金風景』 で使われていた紹介文から引用しています。」

太宰治の作品

ツイートする
×