春昼 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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感想・レビュー・書評

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  • 泉鏡花はだいぶ読んだつもりだったのですが、この作品はノーマークだったです。全集に入っていれば、他の作品に埋もれて見えなくなっていたかもしれないです。

    泉鏡花の作品はわりと人間嫌いがテーマで、積極的に人の世の他の世界に行こうとするような主人公が多いですが。本作品はあまりそういう厭世感がないのが特徴ですね。
    ヒロインも、魑魅魍魎のたぐいと考えることもできますが、私個人の今の想いとしては、この方をただの寂しい美しい人ととらえたい心持です。
    他人を自分の悩み苦しみに巻きこみたがるところは大いに迷惑な気もしますけど。

    『草枕』の那美さんに似ているところもあるけど、那美さんのほうが極めて人間臭い気がします。
    それにしても男はこういう美女にいつでも誘惑されたい、という気持ちがあるのですね。笑っちゃうというか気の毒というかなんというか。
    (「春昼」「春昼後刻」の感想をかねています。お粗末さまでございます)

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著者プロフィール

(いずみ・きょうか)
1873年金沢市生まれ。1893年、「京都日出新聞」の「冠弥左衛門」連載でデビュー。主要な作品に、「義血侠血」(1894)、「夜行巡査」(1895)、「外科室」(1895)、「照葉狂言」(1896)、「高野聖」(1900)、「婦系図」(1907)、「歌行燈」(1910)、「天守物語」(1917)などがある。1939年没。近年の選集に、『泉鏡花集成』(ちくま文庫、全14巻、1995-1997)、『鏡花幻想譚』(河出書房新社、全4巻、1995)、『新編 泉鏡花集』(岩波書店、全10巻+別巻2、2003-2005)、『泉鏡花セレクション』(国書刊行会、全4巻、2019-2020)など、文庫に『外科室・天守物語』(新潮文庫、2023)、『高野聖・眉かくしの霊』、『日本橋』(ともに岩波文庫、2023)、『龍潭譚/白鬼女物語 鏡花怪異小品集』(平凡社ライブラリー、2023)などがある。

「2024年 『泉鏡花きのこ文学集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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