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感想・レビュー・書評
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泉鏡花はだいぶ読んだつもりだったのですが、この作品はノーマークだったです。全集に入っていれば、他の作品に埋もれて見えなくなっていたかもしれないです。
泉鏡花の作品はわりと人間嫌いがテーマで、積極的に人の世の他の世界に行こうとするような主人公が多いですが。本作品はあまりそういう厭世感がないのが特徴ですね。
ヒロインも、魑魅魍魎のたぐいと考えることもできますが、私個人の今の想いとしては、この方をただの寂しい美しい人ととらえたい心持です。
他人を自分の悩み苦しみに巻きこみたがるところは大いに迷惑な気もしますけど。
『草枕』の那美さんに似ているところもあるけど、那美さんのほうが極めて人間臭い気がします。
それにしても男はこういう美女にいつでも誘惑されたい、という気持ちがあるのですね。笑っちゃうというか気の毒というかなんというか。
(「春昼」「春昼後刻」の感想をかねています。お粗末さまでございます)詳細をみるコメント0件をすべて表示
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