笑われた子 [青空文庫]

  • 青空文庫 (1999年7月9日発売)
  • 新字新仮名
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  • 吉は自分の内面を表さない子
    仮面は吉の表さない内面の隠喩で、表さないからずっと募っていく
    愚鈍そうな吉が両親の死後も下駄屋として自分で生計を立てて暮らせてこれたことは良いことな一方で、吉にとっては不満や消化不良のようなものがずっと募っていたのだろう。
    「貴様のお蔭で俺は下駄屋になったのだ!」は、「昔の自分のお陰で今の自分のありようになった」という昔の自分への自己嫌悪
    その仮面を壊すことは昔の嫌な自分を壊すこと
    壊した仮面から生業である下駄を作ることで嫌な自分からの脱却と今とこれからの自分への展望を表現しているのではないだろうか

  •  暗いなあ……。
     笑っている(嗤っている?)顔に対抗するかのように作り始めた仮面が、全てを決めてしまったという皮肉。将来の道筋が決まらない・決められない?ことへのコンプレックスもあっただろうなあと思うと、その仮面によって決定づけられてしまうのは、彼にしてみたら相当の屈辱でしかない。母が沈黙なのが気になるところ。

  • よく分からなかった(-ω-;)

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著者プロフィール

よこみつ・りいち
1898〜1947年、小説家。
福島県生まれ。早稲田大学中退。
菊池寛を知り、『文芸春秋』創刊に際し同人となり、
『日輪』『蠅』を発表、新進作家として知られ、
のちに川端康成らと『文芸時代』を創刊。
伝統的私小説とプロレタリア文学に対抗し、
新しい感覚的表現を主張、
〈新感覚派〉の代表的作家として活躍。
昭和22年(1947)歿、49才。
代表作に「日輪」「上海」「機械」「旅愁」など。



「2018年 『セレナード 横光利一 モダニズム幻想集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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